ベーゴマとダルマ結ぶアイデア NY近代美術館も認めた富山の箸置き
富山県高岡市の鋳物メーカー「佐野政製作所」が作ったダルマ形の箸置きが、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のバイヤーに認められ、日本国内にあるMoMAのミュージアムショップで販売されている。 【写真】ダルマをモチーフにした箸置き=佐野政製作所提供 箸置きはアルミ製で、ダルマとベーゴマをイメージさせる造形だ。ニューヨーク在住のデザイナーの芳村朗(あきら)さんと同製作所が展開するブランド「HELE(ヒレ)」の商品の一つ。砂の鋳型にアルミを流し入れて作るため、表面にプツプツした質感が残るが、あえて削り取らずに残している。 昨年2月にあった展示会のギフトショップで、MoMAのバイヤーの目に留まった。ニューヨークに商品を送ったところ、同10月に審査が通ったとの知らせがあり、同11月からミュージアムショップでの販売が始まったという。 同製作所の佐野秀充専務は、「日本文化の発信と、世界で売れるもの、という芳村さんの思い」がベーゴマとダルマを結ぶアイデアの背景にあると解説。「高岡の鋳物の良さを世界の色々な人たちに知ってもらえたらうれしい」と話す。 箸置きは、5個入り税込み6050円。ミュージアムショップ「MoMA Design Store」は東京や京都、大阪にある。(朝倉義統)
朝日新聞社