【高校野球】加藤学園が惜敗、2年生エース・山田晃太郎の勝負は夏。静岡高も敗退
◆春季高校野球東海大会 ▽1回戦 加藤学園0-1中京大中京(18日・長良川球場) 開幕し4試合が行われた。昨年優勝の加藤学園(静岡1位)は中京大中京(愛知2位)に0―1で敗れた。先発した2年生エースの山田晃太郎が6回1失点の好投を見せた。静岡(静岡2位)は県岐阜商(岐阜1位)に1―2で逆転負けを喫した。静岡県勢2校がそろって初戦敗退するのは、2012年以来12年ぶりとなる。 加藤学園の山田は3回1死で2巡目となる打者を迎えた。1ボール2ストライクの4球目、カーブを左越え二塁打にされた。2四球で、その後2死満塁から内野安打で先制点を許した。「課題にしていた2巡目の投球で点を取られてしまった」。だが、その後は点を与えず、6回まで投げて最少失点に抑えた。 最速141キロの179センチ右腕は、エースの小沢亨彦、181センチ左腕の森虎大朗(いずれも3年)とともに、先発3本柱を任されている。敗戦で表情を暗くしていたが、成長は確かにあった。昨秋の新チーム発足後の同カードとの練習試合(5●7)では先発して5失点で5回持たずに降板していた。この日は「低めの厳しいコースの直球で相手を見逃し三振にできた。こだわっていた直球の精度が良かった」と手応えを口にした。 相手プロ注目スラッガー山田頼旺中堅手(3年)にも「長打にされるなら死球になってもいい」と臆することなく内角攻め。3打席対峙したが、中飛、空振り三振、犠打とした。米山学監督(46)からも「課題の一つでもあったインコースの使い方が良かった」と褒められた。 打線は初回1死満塁でスクイズを失敗するなどバントのミスも相次ぎ、無得点に終わったが、勝負は夏だ。「直球にこだわり続けたい。キレがつけばスピードもついていく」。平均球速を130キロ中盤から140キロ台にアップすることを誓った。(伊藤 明日香) 〇・・・静岡は、初回2死、中野桜佑一塁手(3年)が相手のプロ注目エース森厳徳投手(3年)から右越えの先制ソロ本塁打を放った。だが6回、失策が絡み2失点。中野が2安打で唯一複数安打をマークしたが、チーム安打数は3、追いつくことはできなかった。池田新之介監督(46)は「(2回以降は)おおかた、直球を狙ったが、打ってもファウルになってしまっていた。エースの森くんが一枚も二枚も上手だった」と悔しがった。
報知新聞社