米販売さらに鈍化 9月2週目 欠品の解消進む
米の家庭向け販売の勢いが鈍化している。農水省によると9月9~15日のスーパーでの販売数量は前年同期比で11・9%減となり、減少幅は前週から拡大。8月に消費者の買い急ぎがあった反動で、購買ペースが落ちている。一方、米卸からスーパーへの新米の供給ペースは加速しており、売り場の欠品は解消が進む。KSP―SP社が提供する全国約1000店舗のスーパーの販売時点情報管理(POS)を同省がまとめた。 スーパーの販売数量が前年を割りこむのは2週連続となる。前週(2~8日)は前年同期比1・2%減だったものの、9~15日は減少幅を広げた。 スーパーの棚に新米が並び始めたことで、「買い急ぎが一服した」(大手米卸)との見方が強い。同卸は「新米の店頭価格が値上がりしたことも購入ペースが落ち着いてきた要因」と指摘する。 新米の供給ペースは加速している。同省がまとめた大手米卸ら約10社のスーパー向けの新米販売数量は、9月14~20日が前年同期比で2・5倍となる見込み。売り場で米の商品数が回復傾向となる中で、販売数量の伸び悩みも懸念される。
日本農業新聞