【ハイライト動画あり】慶應義塾大学、スクラムは劣勢もディフェンスで粘って初勝利。ラグビー関東大学対抗戦
さらに37分、相手陣奥のラインアウトを起点にサインプレーでゴールラインに迫ると、最後は1年のFL(フランカー)中野誠章(桐蔭学園出身)が右中間に押さえて、17-10とリードした。慶應義塾大学は前半終了間際のピンチもジャッカルで防いで、前半を折り返した。
後半、慶應義塾大学は副将のSH(スクラムハーフ)小城大和(4年)、1年のSO(スタンドオフ)和田健太郎(清真学園出身)とハーフ団がアタックを引っ張り、相手陣に攻め込んでいく。相手反則を誘い、10分にはWTB小野澤がPGを沈め、20-10とさらにリードを広げた。
スクラムで優位だった青山学院大学も、ゴール前に何度か攻め込んだものの、慶應義塾大学がディフェンスで集中力を発揮し、得点を許すことはなかった。その後、スコアボードは動くことなく、ノーサイドを迎えて、慶應義塾大学が今年の対抗戦でうれしい初勝利を挙げた。
慶應義塾大学はチャンスでしっかり得点を挙げつつ、ディフェンスで相手を1トライに抑えて白星につなげた。青山学院大学はスクラムの優位性を活かすことができず、決定機に得点を挙げられなかったことが響いた。
POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)にはトライや、ジャッカルで勝利に貢献した慶應義塾大学の1年のFL中野が選出された。「3連敗してしまって、目標の大学選手権ベスト4を達成するために、この試合は絶対落とせないターニングポイントだった。慶應の意地で勝ちをもぎ取れたので良かった」と目を細めた。
MIP(モースト・インプレッシブ・プレイヤー)には、キックによるゲームコントロールが光った、青山学院大学1年のFB井上が選ばれら。「早稲田戦から慶應に勝とうと練習していたが負けて悔しい。次節まで修正したい」と前を向いた。
対抗戦で初勝利を挙げ、勝ち点5を得た慶應義塾大学は、総勝ち点を8(1勝3敗)に伸ばし、暫定だが順位を7位に上げた。一方、負けた青山学院大学は勝ち点9(1勝4敗)となり順位を6位に下げた。