熱めのお風呂で傷ついた細胞を修復!「 ヒートショックプロテイン入浴で免疫UPを」根来秀行教授
HSP入浴効果はお風呂上がりの過ごし方がキモ
HSP入浴後は、37℃以下にならないように体温をキープすることで、体内にHSPができる準備が整う。そのためにはせっかく上げた体温を下げないように、最低でも10分くらい保温する必要がある。 その間は汗をかくのでしっかり水分補給しなければならないが、冷たい飲み物は体を冷やすので禁物だ。 保温のときにかく汗もほとんど水分でサラサラしているが、保温後にぬるめのシャワーや掛け湯でさっと汗を流してもOK。HSP入浴は、寝る2時間前くらいに行うと、ベッドに入る頃にはちょうどいい具合に深部体温が下がって熟睡できる。 ぐっすり寝ている間に、昼間に血中に入った栄養分や酸素、睡眠中に分泌されるホルモンが体の隅々まで行き渡り、傷んだ細胞をメンテナンスしてくれる。
《HSP入浴後の過ごし方》 熱いお風呂から上がったら、涼しい部屋で冷たいドリンクを飲んでほてった体をクールダウン! といきたいところだが、それでは体温が急降下して血流が悪くなり、HSPも思ったように増えない。
気化熱で体温が奪われないように浴室内で体を拭き、浴室から出たらすぐに大きめのバスタオルやバスローブをはおって15分ほどそのまま保温する。常温か温かい飲み物でしっかり水分補給をしよう。 せきが出ているときは抗炎症・抗酸化作用のあるはちみつ入りのハーブティーがおすすめだ。
感染症回復には週2回のHSP入浴が理想的
「残念ながら、HSPは年齢とともに減っていきます。ですからHSP入浴を習慣にして、日頃からHSPを増やしておくと、感染症予防にもつながります。お肌も若返りますよ。 しかし、毎日HSP入浴を行っても、HSPがその分倍増するわけではないんですよ。前述のHSPプロジェクト研究所のデータでは、HSPは通常入浴2日後にピークを迎え、1週間後には元の値に戻ります。週に1度行うだけでも効果はありますが、感染症による不調が長引いているようなときは、治療だと思って週に2日、3~4日おきにHSP入浴をするのがおすすめです。 それ以外の日は寝る1時間前にぬるめのお湯につかって、副交感神経を優位にしてあげると寝つきがよくなります。 暑い日はシャワーですませがちですが、10分でもいいので湯船につかるほうが、寝ている間の細胞の修復・再生も効率よく進みます」 HSPはまさにアンチエイジング・プロテイン! お風呂に入るだけで増やせるんだから、やらない手はないだろう。