F1分析|レッドブル、実は予選パフォーマンスは昨年後半よりも改善? 問題はレースペースか?
2024年のF1も前半14戦が終わり、来週には後半戦がオランダGPからスタートする。 【動画】「僕の可愛い目つきを表現してくれてます!(照笑)」角田裕毅、VERDYとのコラボグッズに感激 今シーズンは開幕直後こそレッドブルが昨年に引き続き優勢と思われたが、フェラーリやマクラーレン、そしてメルセデスが徐々に戦闘力を身につけ、気付けば4チームによる大混戦(前半戦の終盤こそ、フェラーリが若干遅れたが)となった。 では各チームの戦闘力は、どのように移り変わってきたのだろうか? その推移を振り返ってみよう。 本稿では、各グランプリで各チームの各セクター最速タイム(2台のマシンのうち速い方)を抽出し、最速チームからの遅れを数値化……それを基に記事化した。
予選パフォーマンスではレッドブルが改善?
予選パフォーマンスでは、シーズン開幕から第7戦エミリア・ロマーニャGPまではレッドブルが毎戦トップもしくは僅差の2番手というポジションだった。特に第2戦サウジアラビアGPから第6戦マイアミGPまでは他チームを圧倒。後続に平均0.318%の差をつけていた。ラップタイムが1分30秒のサーキットならば、0.286秒の差がつく計算である。 ただ第8戦モナコGP以降ではレッドブルの勢いに翳りが見え始め、ライバルに先行されるレースが多くなった。モナコでは4番手チーム、カナダでは2番手チームながら最速のメルセデスに0.4%の差をつけられた。また第12戦イギリスGPでは、ふたたびライバルの先行を許すことになった。 ただレッドブルがライバルに大きな後れをとったのは、この3戦のみ。それ以外は首位もしくは僅差の2番手だった。 実はこの結果は、昨年後半戦と比べると、レッドブルは改善していると言ってもいい。昨年は22戦中21勝と圧倒的な強さを発揮したレッドブルだが、実は今回と同じ計算方法で算出した予選パフォーマンスに関しては、7戦でライバルの後塵を拝していた。しかもそのうち6レースは、第14戦イタリアGP以降の9戦に集中している……予選の勝率33.3%である。一方今年前半戦の予選の勝率は57.1%。明らかに改善の傾向が見て取れるわけだ。