まるで美術館!?ずっと眺めていたい世界の美しい空港5選。ザハ・ハディドや黒川紀章による圧巻の建築美は旅先で必見!
遠方への旅でまず足を踏み入れるのが、その国の玄関口である空港。日々多くの人々を受け入れるそのダイナミックな建築には、各国の文化を反映したデザインや、そこで過ごす人のために考えられた空間が広がっています。 この記事では、これから始まる旅の高揚感がさらに高まるような、世界の美しい5つの空港をご紹介します。 【写真集でチェック!】世界の美しい空港でザハ・ハディドや黒川紀章の建築を体感
1.北京大興国際空港〈ザハ・ハディド〉/中国
2019年に北京郊外に誕生した北京大興国際空港には、ザハ・ハディド建築の粋が注ぎ込まれています。出発と到着ロビーを集約した中央のドーム型の部分を中心に、5つのコンコースが放射状に伸びた姿は、上空から俯瞰すると、まるでヒトデや星形のようなユニークなデザインです。 この建物のもう1つの大きな特徴は屋根の構造。17万個を超える屋根の構造部材を使い、ゆったりとしたカーブがうねるように曲線美を織りなし、天井と壁面の境界線を意識させません。
2.ジュエル・チャンギ空港〈サフディ・アーキテクツ〉/シンガポール
2019年に竣工したジュエル・チャンギ空港は、緑化を推進するシンガポールを象徴する存在です。既存のターミナルをつなぐ形で計画されたガラス張りのドームは「ジュエル」という複合施設となっており、マリーナベイ・サンズなどを手掛けたモシェ・サフディがデザインを担当しました。 訪れる人を驚かせるのが高さ40mの人工滝。夜になるとライトアップも楽しめます。木々が茂る屋内庭園のなかにはショップやレストラン、子供も楽しめるアトラクションもあり、空港そのものが観光地となっています。
3.クアラルンプール国際空港〈黒川紀章〉/マレーシア
アジア屈指のハブ空港であるクアラルンプール国際空港は、1998年に黒川紀章の設計により開港しました。大きなうねりが連なるダイナミックな屋根と開放的な空間が特徴的な空港です。 コンセプトは「森の中の空港、空港の中の森」。ターミナルビルとコンタクトピアとの間のサテライトビル内には人工の熱帯雨林があり、マレーシアの風土を感じることもできます。
4.デンバー国際空港/アメリカ
アメリカ最大の空港面積を有するデンバー国際空港はユナイテッド航空とフロンティア航空のハブ空港で、世界屈指の利用者数を誇ります。この空港を特徴づけるのが、周辺の環境にリンクしたユニークな外観です。 ターミナルの屋根は雪をかぶったロッキー山脈をイメージしてデザインされており、アメリカ先住民の住居「ティピー」から着想を得ています。半透明の布でできており、昼は自然光を屋内に取り込み、夜はライトアップによって美しい風景を生み出します。