女性AI技術者育成を支援、日本マイクロソフト執行役員の野田景子さん(49) 月刊Biz・みんなのDEI
IT業界のジェンダーギャップ解消を目指し、日本マイクロソフトは今年から女性を対象に、無償で人工知能(AI)技術を習得できるプログラム「Code; Without Barriers in Japan」を開始した。約7千人の女性が参加した第1期の取り組みから見えてきた成果と今後の展望について担当執行役員の野田景子さんに聞いた。 --プログラム導入の背景は 「AIはビジネスや社会に影響を及ぼしており、雇用にも変化の兆しが表れている。弊社の調べでは、71%の人事権を持つリーダーが『AI技術がない経験豊富な人材』よりも『経験が浅くてもAI技術がある人材』を採用する傾向にあると回答した。IT業界で顕著なジェンダーギャップを解消するためにも、女性AI人材の育成に特化した取り組みを始めた」 --プログラムの内容は 「『AIを使う』と『AIを創る』という2つの観点に基づいた技術習得の機会を提供している。『AIを使う』はビジネスユーザー向けのコース。具体的には、マイクロソフトの生成AIサービス『コパイロット』を活用した業務の効率化などを身につける。開発者向けの『AIを創る』では、AIアプリやサービスの開発に必要な技術の習得を目指す」 --成果と今後の展望は 「第1期修了者には、身につけた技術でキャリアの幅を広げた女性もいる。今後は人材派遣会社などパートナー企業の協力を得ながらプログラムの利用者を増やしたい。募集中の第2期はオンデマンド形式も取り入れ利便性を高めた。募集は来年4月30日までで、個人での申し込みも可能だ」