厚生年金と国民年金「約46万円」「約51万円」もらえる夫婦とは?年金額の実態も解説
8月も終わりに差し掛かりましたが、15日は年金支給日でした。 老後の生活を支える公的年金。 ◆【年金一覧表】厚生年金と国民年金の実態とは? 2か月に1度、偶数月の15日に支給される年金ですが、2024年度の年金額は2.7%の増額となっています。 標準的な夫婦であれば「約46万円」の年金が支給されます。 しかし、上記の年金額はあくまで標準的な夫婦の場合であり、年金の受給額には個人間で大きな差が出ることもあります。 条件によっては「約51万円」が支給される夫婦もいます。 今回はいまのシニアの年金受給額の平均値などを見ていきながら、老後の生活への備えについて考えていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本の公的年金制度とは?
日本の年金制度は「2階建て」の構造になっており、1階部分が「国民年金」、2階部分が「厚生年金」です。 ●国民年金(1階部分)とは 国民年金は、原則として日本に住む20歳から60歳未満の方が対象で、保険料は一律です。 年金額は、どれだけの期間払ったかによって変わります。なお、2024年度の満額は月額6万8000円です。 ●厚生年金(2階部分)とは 厚生年金は主に会社員や公務員が対象で、保険料は給与に比例して決まります。 年金額も加入期間や払った保険料によって決まるので、国民年金よりも個人差が出やすくなっています。 どの年金に加入していて、将来どれくらいもらえるのか、ねんきんネットなどで今のうちにチェックしておくと安心です。
【国民年金と厚生年金】2024年度、標準夫婦の年金額例は23万483円
2024年度、年金額は以下のとおり改定され、6月14日に初回支給となりました。 ・国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分※1) ・厚生年金:23万483円(夫婦2人分※2) ※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円 ※2平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準 夫婦ともに国民年金だけに頼っている場合、仮に満額を受給できたとしても、夫婦で月額13万6000円程度になります。厚生年金のモデルケースである23万483円と比べると、少ないことがわかります。 また、総務省の「家計調査」(2023年)によると、65歳以上の単身世帯の毎月の消費支出額は、男性で平均15万1182円、女性で14万8028円となっています。これを見ると、国民年金だけで生活するのは難しそうですね。 実際に、2024年3月に公表された内閣府の「生活設計と年金に関する世論調査」では、老後に「全面的に公的年金に頼る」と答えた人は26.3%。つまり、7割以上の人が年金以外の収入源を持っていると考えられます。 年金が増額改定されたとはいえ、物価の上昇もあって、ゆとりある生活ができているシニアは多くないのかもしれませんね。