感慨胸に2度目の舞台へ 富樫「パリで結果を」―バスケット男子・パリの灯は近く
バスケットボール男子日本代表は、開催国枠で出場した前回2021年東京大会を除けば、パリで48年ぶりとなる五輪の舞台に立つ。 東京に続き出場する主将の富樫勇樹(30)=千葉J=は、「10年前には2度目のチャンスが訪れるなんて思ってもいなかった。この状況を幸せに感じる」としみじみ語る。 昨年のワールドカップ(W杯)での日本代表の躍進をきっかけに、男子バスケ界はBリーグを含めて大きな盛り上がりを見せている。だが、ほんの10年前は「冬の時代」だった。14年には国内リーグの統合が難航して日本協会が国際連盟から資格停止処分を受け、日本代表が国際大会に出場できない時期も。苦しい時代を知る一人として、パリへの準備を進めていること自体が感慨深いという。 代表活動は当たり前のことではない。だからこそ、覚悟を持って臨む。富樫は「東京五輪、W杯もそうだったけど、常に『代表は最後』という気持ちでやっている」と言い、今回も人一倍の思いを胸に日の丸のユニホームを着る。 3戦全敗に終わった東京から3年。パリでの目標はベスト8入りだ。「これが当たり前になって『メダルを取りたい』などの高い目標になる。パリでは結果を残して、これからにつながるような大会にしたい」。日本バスケ界の未来のために、司令塔は全身全霊で夢舞台に挑む。