不調・香川のインサイドハーフは成功するか
サッカーのアジアカップが開幕。2大会連続5度目の優勝を目指す日本代表が、明日、12日、パレスチナ代表とグループリーグ初戦を迎える。ハビエル・アギーレ監督に率いられる日本の先発メンバーは、ホンジュラス、オーストラリア両代表に連勝した昨年11月の国際親善試合を戦った選手たちを中心に、3トップの左には好調の乾貴士(フランクフルト)が、内田篤人(シャルケ)が辞退した右サイドバックには酒井高徳(シュツットガルト)が名前を連ねることが予想される。 1トップにはプレミアリーグのレスターからオファーを受けた岡崎慎司(マインツ)、中盤のアンカーには引き続きキャプテンを務める長谷部誠(フランクフルト)、その前に位置するインサイドハーフには34歳のチーム最年長、遠藤保仁(ガンバ大阪)とお馴染みのメンバーがそろう中で、気がかりなのは遠藤とインサイドハーフを組む香川真司の状態となる。
出場機会を求めて、移籍ウインドーが閉まる直前の昨年9月上旬にプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドからボルシア・ドルトムントへ復帰。かつてブンデスリーガ連覇を経験した古巣での“再デビュー戦”となった9月13日のフライブルク戦でこそゴールを決めたが、その後は結果を残せないまま前半戦を終えた。 2部への降格圏にあえぐチーム状態に歩調を合わせるかのように、同12月に入ると3試合連続でベンチを温めたこともあった。チームが決勝トーナメント進出を決めているUEFAチャンピオンズリーグでもノーゴール。10月28日に行われたザンクト・パウリ(2部)とのドイツカップ2回戦で決めたゴールが、現時点で最後のものとなっている。 アギーレジャパンでも3試合に先発して無得点。昨年9月の初陣と同10月のブラジル代表戦をともに脳震盪で辞退するなど、なかなか波に乗れない状態が続いている。誰よりも香川自身が、初めて臨んだワールドカップ・ブラジル大会を含めた2014年をこう総括していた。 「ワールドカップでも、マン・Uでも、ドルトムントでもあまりいいことがなかった。精神的な弱さがあったし、いろいろなことを考えさせられた」