ハウステンボス「巨大イルミネーション」10年連続1位!こだわりの演出 外国人も驚嘆
■密着!「光の仕掛け人」
世界各国の人々をも惹きつけるハウステンボスのイルミネーション。なぜ10年も連続して1位を取り続けることができたのか。 凍てつくような寒空の下、閉園後の園内で新年のカウントダウンイベントに向けたサーチライトの試験を繰り返す男性。この男性こそ、ハウステンボスの「光の仕掛け人」辻本剛さんだ。 入社した当初は、土産物店の店員だった辻本さん。10年前、人事異動でイベントの担当になると、電気工事士などの資格を取得し、一からイルミネーションを学んでいったという。 辻本さん 「お客さんがどんな所見ているのかなとか、そういうところが気になります」 園内のイルミネーションやショーをチェックして回る辻本さん。インタビュー取材の最中にも突然、何かが気になったのか落ち着きなく動き回る。さらに、首を傾けながらショーを見る。 辻本さん 「(Q.ショーの最中、動き回ったのはなぜ?)ちょっとだけ気になったことがあったので、音が気になったなと思って。戻ってきた時にはそうでもなかったので。ただの(聞き違いかも)」 わずかな変化も見逃さない、そんな辻本さんが徹底してこだわっているのが、ハウステンボスのイルミネーションだ。例えば、あるイルミネーションの色は白一色だが、明るさに強弱があるように見える。 辻本さん 「頭が丸いんですね。これ、わざと。見る角度によって光の強さが違う」 丸いレンズのLEDは先端の光が強く、見る人の角度によって明るさが違って見える。一方、平らなレンズのLEDは均一に光が拡散されるので、明るさも均一に見えるのだ。
■日本一!イルミネーションのこだわり
この均一な光を最大限に利用しているのが、幅60メートル・高さ20メートルのイルミネーションの巨大なスクリーンだ。 一見プロジェクションマッピングにも見えるが、これも一つ一つがフルカラーのLED。しかも、すべてが同じ方向に固定されている。 辻本さん 「一定のあれ(向き)でとめないと。こっち向いたり、あっち向いたりすると、見た時にズレて見える」 すべてのLEDを同じ方向に固定することで、単なるイルミネーションを超えた緻密な映像を再現。そして、季節やイベントにこだわった演出で、来場者の目を飽きさせることはない。 辻本さん 「これをやり始めたのは春からだけど、春夏秋冬と後半に行くにつれて、欲が出て。もうちょっとこうしたい、ああしたいというのが出てくる」 通常はイルミネーションを背景に写真を撮ると、カメラの露出が背景の明るいイルミネーションに合ってしまうため、手前の人物の顔が暗く写ってしまう。 辻本さん 「あまり真っ暗にしすぎると、顔が見えなかったりもするでしょうから、お顔が見えるように」 辻本さんは、来場者が写真を撮りたがるポイントにスポットライトを設置。光が顔に当たることで、映え写真もバッチリ。 夜は煌びやかなイルミネーションも、昼間に見ると配線のコードなどが見えてしまい、幻滅してしまうことも…。 そこで、イルミネーションの配線をなるべく背景の色に溶け込むようにして、昼間でも、パッと見ただけでは分からないように配慮しているのだ。 辻本さん 「これちょっと工夫しています。柱の色が白なので、こんな感じで白に見えるようにちょっと工夫をして」 こうした細かい数々のこだわりの上に、「日本一のイルミネーション」は成り立っている。 辻本さん 「やっぱりお客さんに喜んでほしい、感動してほしい。それで自分も楽しいことしたい」 写真を撮る人、リズムに合わせ体を揺らす人、そして数えきれないほどの笑顔がそこにはあった。 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年12月27日放送分より)
テレビ朝日