毎日「7時間睡眠」を確保できる人が守る、タスク管理の3つのルール
仕事に追わてストレスに悩み、時間が足りずに睡眠を削ってしまう...そんな悩みは、タスク管理のツールを一つに絞ることで改善できるかもしれません。タスクシュート協会理事で作家・佐々木正悟さんが実践する「心のスペース」を生むタスク管理の方法を、書籍『「ToDoリスト」は捨てていい。』から紹介します。 【図】残業時間と睡眠の質の関係 ※本稿は、佐々木正悟著『「ToDoリスト」は捨てていい。』(大和出版)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
仕事は増えても、リストはひとつ!
この発想に賛否があるのは知っていますし、それをむげに否定するつもりもありません。しかしやはり、1993年に『「超」整理法』(中公新書)で野口悠紀雄さんが提唱して以来の「情報は一元化したほうがベター」に私も同意します。 いわゆる個人が入手できる情報は増えました。仕事も増えています。だから、情報やスケジュールを扱うツールを「ひとつに絞る」などというのは現実的ではないかもしれません。それでも私はやはり、とくに「タスク管理」に関しては、できるだけひとつに絞ったほうがいいと思うのです。 理由はシンプルです。時間は増えていないし、生身の人間の処理能力もあまり変わっているとは思えないからです。 たとえば、タスク管理するにあたり、タスクリストの他に、プロジェクト管理ツールやそれこそEvernoteのようなデジタルノートをくわえても、いたずらに「リスト」が増えるばかりだと思います。 そのリストに書いたメニューをこなす時間などありません。見返すヒマすらないでしょう。見返しもしないリストに「やること」を書いたところで役に立ちません。どうしてもやらなければいけないタスクは、「確実に読み返すリスト」に書き込まなければなりません。 だから私は、タスクシュート一本にすべての仕事を書き込みます。今日やるタスクはすべて「タスクシュートの1日のシート」にデイリーリストとしてあげます。 仕事に関わる情報も、可能な限りはここに集約させています。ミーティングで決まった約束や、次に済ませておく手続き、オンラインセミナーのURLなどなんでも「タスクシュートのノート」にできるだけ集めています。 多くの仕事を抱え、締め切りについて変更を迫られ、そんなときに新しい用事を口頭で告げられるだけでも「パニックになる」という人がいます。これは「心のキャパシティ」がいっぱいになりかけているのです。これ以上は入れられないところまで、なみなみとつぎ足されてしまったような状況なのでしょう。 そんな場合には、よく「リストを作りましょう」というごく当然のアドバイスがなされます。リストに記録し、手帳に予定を書き入れれば「心のスペース」が少し空きます。 このときのホッとした安堵の気持ちが鮮烈なのでしょう。このために、人によってはなにかといえば「リストを作りたがる」ようになります。しかし、長いリストをいくつも用意しても「心のスペースが一時的に空く」だけで仕事が進むわけではありません。今度はリストがあふれ、結局は気持ちが焦り、消耗するようになります。