子どもの不登校は「見守る」だけでは解決しない! 再登校を希望するなら、親が取るべき行動
現代の「不登校」を解決するための驚きのメソッド
近年、急増し社会問題になっている「不登校」。そして現代の不登校は本人にも「学校に行きたくない」原因がわからない事が多いのだそう。そんな子どもの様子に「親は見守るだけで良いのか?」「何と言って声をかければいいのか?」と悩む親や保護者も少なくないかと思います。 【漫画で読む】「学校に行きたくない…」子どもが突然の学校休む宣言。不登校で悩み葛藤した親子が、3年間で出した結論とは? そこで今回は、 「学校に行けなくて悩んでいる人を1人でも多く救いたい」という思いから発足された不登校の解決支援サービス「株式会社スダチ」。そのスダチが誇る「平均18日間で再登校率90%を実現する、いま大注目のメソッド」を公開した書籍『不登校の9割は親が解決できる』をご紹介します。 今回取り上げるのは『見守るだけでは解決しない』『対応が遅れるほど登校しにくくなる』という2つのトピック。 再登校を希望する場合、親が“見守る”だけでは解決しないのだそう。では、親に出来る事とは?
見守るだけでは解決しない
子どもの不登校に悩む親御さんが、スクールカウンセラーをはじめとした相談機関でまず言われることは、「見守りましょう」であるようです。 私たちのところへ相談に来た方に聞いてみると、90%以上の方は「見守りましょう」「少し様子を見ましょう」といったアドバイスを受けていました。 不登校について書かれた本などを見ても、「無理に学校に行かせようとしてはいけません。子どもの気持ちに寄り添いつつ、見守りましょう。家で安心して過ごしているうちにまた元気になります」といったことが書かれています。 これが現代の不登校に対する考え方の主流なのです。 背景には、アメリカの臨床心理学の大家カール・ロジャーズ(1902~1987年)が創始した「来談者中心療法」というカウンセリングの手法があります。来談者中心療法は、専門家が来談者のことを否定せず、共感して、傾聴することで、来談者自らが解決に向けて動く力を引き出すという考え方に基づくものです。 アメリカで流行したこのカウンセリング手法が、数十年前に日本にも広まりました。ところがその後、アメリカでは科学的根拠に基づく「認知行動療法、行動療法、応用行動分析」が主流になっていきます。来談者中心療法では改善しないケースが多かったためです。時代の変化もあるのかもしれません。 しかし、日本では変わらずロジャーズの考え方が主流です。直接的にアドバイスしないこのやり方は、もともと日本人の気質に合っていたのでしょう。話を聞いてもらえて気持ちがラクになるという効果はあります。 ただ、現代の不登校を解決したいと思ったときには、見守るだけでは難しいのです。不登校の子どもたちが増え続けている現状がそれを示しています。 いじめなどの明確な原因があるなら、それに対処する方法を一緒に考えてくれる人はいると思います。でも、多くの場合は原因がはっきりしません。そこで「いまはちょっと疲れているのでしょう。元気になるまで家で好きなことをさせてあげてください」という話になります。 いまの時代、「家で好きなことをさせる」といえば動画、スマホ、ゲームです。子どもたちはデジタル機器に依存するようになります。 その結果、不登校期間が長くなってどうしようもなくなり、私たちのところへ相談に来る親御さんが大勢いるのです。 残念ながら、見守るだけでは不登校は解決しません。 いまの状況に困っているなら、何か変化を起こす必要があります。私がお伝えしているのは、正しい親子関係を築くために、家庭のルールを作ることです。 子どもに愛情を伝えて自己肯定感を育(はぐく)みつつ、ダメなことはダメとはっきり伝えます。親が厳しくあたたかく、信頼できる存在となって支えるのです。 「学校に行きなさい」とは言いません。でも、結果的に再登校できるようになるのです。