「十段」への挑戦かけ14日に本戦トーナメント開幕、一力遼棋聖や芝野虎丸九段らが激突
産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第63期十段戦」の本戦が14日、河野臨九段(43)―鈴木伸二八段(34)の一戦で幕をあける。連覇を目指す井山裕太十段(35)=王座・碁聖=への挑戦権をかけ、激しい戦いが繰り広げられる。 日本棋院と関西棋院に所属する約460人の棋士による予選が行われ、勝ち上がった16人のほか、前期の五番勝負で敗れた芝野虎丸九段(25)や、挑戦者決定戦に進出した許家元九段(26)らシード組を加えた20人が、トーナメント形式で戦う。 十段戦初の五番勝負進出を狙う一力遼棋聖(27)は、今年9月の応氏杯世界選手権決勝で、日本勢19年ぶりの国際メジャー棋戦優勝。国内棋戦でも、10月に名人位を奪取して自身初の4冠を達成するなど勢いに乗る。 前期失冠の芝野九段は今年、名人位を奪われ無冠になったものの、王座・天元・碁聖の3棋戦で挑戦手合に登場するなど実力を発揮。前期ベスト4で本戦出場21回目の山下敬吾九段(46)は初戦で関西棋院のエース、余正麒八段(29)と激突する。 挑戦者は来年1月末~2月上旬に決定する見込みで、五番勝負は3月3日に開幕する。