生後約1カ月で保護されたアルビノのリス。「親からクルミの割り方を教わる事ができず」懸命に殻をかじる姿に「自分のペースで頑張れ」応援の声集まる
――自分でクルミの殻をかじるようになったそうですが、今は自力で割れるようにもなりましたか? 「いいえ。ですが11月14日に部屋の移動をして、他のニホンリスが近くにいる環境になったので、隣のニホンリスがクルミを食べる様子を見て自分で割れるようになることを期待しています」 ――盛岡市動物公園ZOOMOでは、ほかにどのような動物を保護しているのでしょうか。また、どんな活動に力を入れているのか教えてください。 「当園では県や市とも提携して傷病野生鳥獣の救護を行い、動物公園の動物病院で入院治療を行っています。野生動物の救護は元気になれば自然に返すことを基本としていますが、自然界で自立して生きていけるだけのリハビリができない(重傷を負った、幼い時に保護されて自立して生きていく術を教え切れないなど)場合には動物公園の一員として迎え入れることもあります」 「最近ではニホンカモシカやニホンヤマネ、ニホンリス、ハヤブサ、チョウゲンボウなどを保護した実績があり、大体年間5頭羽ほどの傷病野生鳥獣保護を行っています。力を入れて活動していることは、自分たちの生活が動物たちの生活や健康ともつながっていることを考えるきっかけになるよう、SNSやイベントなどで保護動物の普段の様子や保護の経緯などの発信をしています」
――これから、盛岡市動物公園ZOOMOに動物を見に行く人たちに向けて、オススメの展示エリアや、知っておいて欲しいことがあれば教えてください。 「盛岡市動物公園ZOOMOは、自然豊かな環境の中にある動物公園です。東京ドーム8個分の敷地の中で、飼育動物展示エリアは約3分の1。それ以外は自然散策路エリアと、非公開エリアとなります。その環境の中で野生のニホンカモシカが暮らし繁殖もしています」 「多くの野生動植物が暮らしている環境で、開園当初から大切にしてきたのは『身近な生き物を大切に思う心を育てる』です。一番最初に霊長類であるニホンザルを展示しているのも珍しいのですが、里山エリアで日本産動物を広い展示場でしっかり見せていることも他にはない特徴かと思います。山の中の自然豊かな動物園ですので、滑らない靴で来ていただければと思います」 「また、冬季も開園していますが、街中よりも2度ほど低いので防寒対策もしてきていただければと思います。自然散策路での野鳥観察などもおすすめです」 ・・・・・ 傷ついた野生動物の治療や保護を行っている盛岡市動物公園 ZOOMO。 飼育スタッフさんによると「今回取り上げていただいたニホンリスを治療飼育してきた動物病院は、老朽化のため新しい動物病院の建設を目指しています」とのことで、建て替えのために動いているそうです。 飼育スタッフさん自身も「新たに建てる動物病院は、来園するお客様が治療する様子などを見ることができ、命の大切さを感じ考える施設を作りたいと思っています」と、新しい動物病院の建設を熱望していると教えてくれました。
盛岡市ではそうした熱意を受けて、新しい動物病院の建設にむけた「クラウドファンディング型ふるさと納税」を段階的に行っています。 11月15日までに行われていた第1弾のクラウドファンディング型ふるさと納税では、目標金額の1000万円を突破して成功を収めました。現在は第2弾のクラウドファンディングを実施中。こちらの目標額は500万円で、期限は2025年2月13日までとなっています。
BuzzFeed Japan