ザックJ コートジボワールに勝つための3つの秘策
右のハムストリングを傷めて調整していたが、どうやら日本戦に出場してくるようだ。過去3年連続アフリカ最優秀選手に輝いたこの男をどう止めるのか。その役目を担うのが、昨年11月の欧州遠征での活躍以来、ザッケローニ監督に重宝がられている山口だ。チリ代表のビダルの憧れているという山口は、プレースタイルもビダルそのまま。運動量と球際での強さ、ゴール前への飛び出しに長けたファイターだ。さらに山口が長けているのが、後方へのケアの意識。ディフェンスラインのサポートやプレスバック、こぼれ球への処理において気が利くのだ。 ドログバやヤヤ・トゥーレからボールを奪うには、2人で挟みこむのが有効だ。それにはボランチのプレスバックの意識は欠かせない。また、センターバックが前に出てチャレンジした場合には、その穴を埋めるため、ディフェンスラインに入る必要もある。その辺りの意識は山口も心得ている。「単純にフィジカルのぶつかりあいでは勝てないから、センターバックが競ってる時に挟み込んだり、ドリブルで少し突いた瞬間を狙いたい。どの試合でも後ろへのケアの意識は持っているから、コートジボワールやからより意識するんじゃなく、いつもそういう意識を強く持っているから、普段どおりやれたらいいと思います」。 コートジボワールの強烈な攻撃陣を封じるためには、山口の1対1の強さだけでなく、マッチアップした選手へのサポートや後方への意識といった気の利くプレーが鍵になる。 ■ポイント3 コンビネーションによる崩しで相手DFを攻略 強烈な攻撃陣に対し、守備陣はミスも多く、隙がある。ここまで順調に得点を積み重ねている日本なら、ゴールが奪えないことはないはずだ。「ディフェンスラインはデカいけどミスが多い。ボールウォッチャーになるし、クリアミスで失点を重ねている」と大久保が自信を覗かせれば、長谷部は「互い攻撃的なチームということで、いかに点を取れるか、いかに失点をしないか。集中力が高いほうが勝つんじゃないかと思います」と言う。