日本アカデミー賞受賞が転機!福本莉子 次なる目標は大河ドラマや朝ドラ出演「でもまだ足りないものがある。もっと深みのある人間に」
福本莉子 先輩俳優陣の立ち振る舞いから学んだこと
──デビューして7年。ここまでの活動のなかで転機となった作品は何ですか? 一番大きな転機だなと思うのは、映画『今夜、世界からこの恋が消えても』ですね。この映画で日本アカデミー賞の新人俳優賞をいただくことができました。 ずっと憧れていた舞台でしたし、一つの目標が達成できたことがすごくうれしかったです。 ──そうした経験を経た今、俳優として目指していることはありますか? いつか大河ドラマや朝ドラにも出演したいと思っていますが、今はまだまだ足りないものが多いなと思っています。 プライベートでは中学、高校時代の友だちと今も仲がいいのですが、なかなか交友関係をそれ以上に広げることができなくて。もっといろいろな人と話をして、経験を積んで、深みのある人間を目指したいなと思っています。 ──経験豊富な方々との共演は得るものがありそうですね。 そうですね。映画『室井慎次』で共演した柳葉(敏郎)さんは、現場で私たちがしゃべりやすい雰囲気を率先して作ってくださいましたし、ご自身が中心になって細かいところまで目を配り、現場全体の士気を上げてくださっていたのですが、その姿を見て学ぶことがすごく多かったですね。 ──その映画『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』が現在公開中。演じている日向杏役が不気味だと話題ですが、反響はどのように受け取っていますか? 杏は『踊る』シリーズ最悪の殺人鬼と言われている、日向真奈美(小泉今日子)が獄中で産んでいた娘。映画を見てくださった方には「日向真奈美に似てる」と言っていただくことが多いです。 撮影前にシリーズをたくさん見て、小泉さんが出ているシーンは何度も何度も見返して研究したので、その成果が出ているんだなと思うとうれしいです。 ──「怖い」という声も多かったのでは? そうですね。前編は特に“日向真奈美の娘”という情報しかないので、余計に不気味に見えていたかもしれません。 ──前後編ともにこれから見る方へ、見どころをお願いします。 室井(慎次/柳葉敏郎)さんが警察を辞めて、地元・秋田に帰り、事件の被害者遺族や加害者遺族を支援するなかで出会った杏、タカ(森貴仁/齋藤潤)、リク(柳町凜久/前山くうが・こうが)。3人はそれぞれに問題や悩みを抱えていますが、室井さんと出会ったことでどう変わっていくのかが見どころです。室井さんの姿とともに3人の成長も見届けてください。