【ミャンマー】実勢4500チャット台に上昇、乖離幅縮小
ミャンマーの自国通貨チャットの実勢レートは先週も上昇基調が続き、1米ドル(約149円)=4,500チャット台となった。軍事政権下の中央銀行が実質的に管理するレートとの乖離(かいり)幅は縮小に向かった。 中銀が管理する国内企業間のオンライン取引レートは緩やかな下落が続き、3,500チャット台半ばとなった。実勢レートとオンライン取引レートとの差は8月中旬に3,000チャット以上まで開いていたが、約1,000チャットまで縮小した。 中銀は公定レートを2,100チャットに固定し、輸出企業に義務付けている強制両替で適用。ただ、国内の取引ではオンライン取引レートに近い相場が適用されるケースが増えている。 同国では16~18日、雨期からビジネスが活発になる乾期に変わる節目の「タディンジュ祭」が開催される。最大都市ヤンゴンでは贈答品の買い物客が見られ、通常ならば連休中に観光需要が高まる。ただ、旅行代理店の関係者は「紛争や洪水の影響で観光地が絞られ、外国人需要もほとんどない。経営は依然として厳しい」と話した。