更生活動に全力誓う 北大島・南大島保護司会 群島制度施行70周年式典
奄美群島更生保護制度施行70周年記念式典・祝賀会が24日、鹿児島県奄美市内の集宴会施設であった。群島内の保護司や来賓など約120人が出席。70年の歴史を振り返り、今後の更生保護活動に全力で取り組むことを誓い合った。 現在の鹿児島保護観察所奄美駐在官事務所の前身は、1954(昭和29)年開設の鹿児島保護観察所名瀬駐在官事務所。当時は全国初の駐在官事務所だった。保護司会の保護区(北大島、南大島)は67年6月から現体制となった。 式典で北大島保護司会の松田秀樹会長は「今後の更生保護、再犯防止の活動は、保護司が前輪、各自治体が後輪となって促進される。皆さんのご協力を」、南大島保護司会の大田英勝会長は「記念式典、祝賀会を契機に、奄美の更生保護事業がますます充実、発展することを祈念する」とそれぞれ式辞。 鹿児島保護観察所の佐藤好行所長は、滋賀県大津市の保護司が自宅で亡くなり、その後にこの保護司を殺害したとして保護観察対象者が殺人容疑で逮捕された今年5月の事件に触れ、「保護観察の在り方について見直しを進めている。保護司の皆さんが安心して活動できるよう、保護観察所としても努めていく」と述べ、更生保護活動への協力を求めた。 佐藤所長から北大島、南大島保護司会の再任保護司へ委嘱状が交付されたほか、新任保護司6人の紹介もあった。 式典に先立ち、同市名瀬のアマホームPLAZAで行われた合同定例研修会では、奄美駐在官事務所の江﨑郁弥保護観察官が「地域援助・刑終援助」を演題に、保護司の果たす役割などについて講演した。
奄美の南海日日新聞