路上で歌い知った「人の優しさ」 Reライフ文学賞・読者賞の手塚幸さんに聞く
読者会議メンバーが選考「つながりを考える作品」
読者会議メンバーから公募で選ばれた選考委員の一人、伊中悦子さん(74)は「(長編部門の最終選考に残った)6作品のどれも素晴らしく、読んで選ぶこと自体が刺激的でした」と振り返る。「家族食堂」は子ども食堂を始めるまでの物語が身近に感じられ、共感を持てたという。「災害後、復興はたやすくない。その精神生活を支える人のつながりの大切さを、素直に考え、思いを新たにできる作品」と評した。 第3回Reライフ文学賞の長編部門で最優秀賞を受賞した座間耀永さん(18)は、家族と食事をすることが難しい被災者の状況を、父が亡くなって孤食が多くなっている自身と重ねて読んだ。「人々の優しさが集う物語であると同時に、世に光をともす珠玉の傑作だと思う。この続きが読みたくてたまらない」とコメントした。
第4回Reライフ文学賞、10月末まで作品募集
「家族のかたち~第二の人生の物語~」をテーマにした小説・ノンフィクションの投稿コンテスト「Reライフ文学賞」(文芸社主催・朝日新聞Reライフプロジェクト共催)では、10月31日まで第4回の作品を募っています。特別選考委員は内館牧子さん。長編の最優秀作品は単行本として、短編は入選作品を収録して作品集として書籍化される予定です。詳しくは、https://www.asahi.com/relife/award へ。