母の介護、脳動脈瘤手術…40代~50代のハードな日々を乗り越えた今【戸田恵子さんインタビュー】
舞台にドラマに、そして声優としても活躍が続いている戸田恵子さん。実は40代後半からはお母さまの介護に、そして50代後半には自身の病気も見つかり、更年期をはさんでずっと、波瀾万丈の日々だった。今振り返る、40代から50代、60代のハードな日々。それを乗り越えた実感は?
介護も病気も乗り越えて、次の舞台へ!
俳優としてだけじゃなく、声優としても相変わらず忙しい戸田恵子さん。ずーっと忙しいのに、ずーっと元気なイメージだ。日頃からどんな体力作りをしているのかというと。 「ほぼ何もしていないに等しいですね。一応ジムの会員にはなっているんですけど、忙しいので全然行けてません(笑)。コンスタントに続けるのは無理な状況です。もし基礎体力でもっているとしたら、親に感謝ですね。 50歳を過ぎた頃から当然、体力が落ちている実感があって、なんとかしなきゃというあがきはあるんですけど。どんどん衰えている自分を眺めながら、気力だけで頑張っているという感じ、ですかね(笑)」 頑張りすぎないように、というのが最近よくいわれることだけれど、どうしても頑張らなくちゃならない時もある。戸田さんにとっては40代後半からが、そんな時期だった。母親が病に倒れ、一人っ子の戸田さんは仕事をしながら介護することに。 「やらないと、誰もやってくれない。そのときはすごくそう思っていまして。みんなは『頑張りすぎないで』って言うけど、だって『私が頑張らないで誰が頑張るの?』っていう気持ちでした。 仕事から戻って、母の食事の支度をして、次に出発するのが何時だから、それまでソファで5分寝る。疲れているから、その5分が即、寝られるんですよ。 ロケに出ていても、空き時間があると1回ウチに戻る、とかね。意地で頑張っていたのかな」 戸田さんが50歳のときにお母さまは亡くなられ、そのショックはしばらく続いたという。 「毎日、足がちょっと、5センチくらい地上から浮いているようなフワフワした感じでした。2年経っても3年経っても、気持ちが癒えない。体は毎日どこかに行くんですけど、気持ちが重くて。しんどい時期がありました」