アウトドアでのケガと危険対策
case-04 トゲは悪化すると炎症を引き起こすことも
遊びに夢中になっていると、知らないうちに近くの植物をつかんでしまい、手にトゲが刺さってしまうことがある。ほおっておけば自然に抜けることもあるが、炎症や感染症を防ぐために取り除いたほうがいい。 トゲの端が皮膚から出ている場合は、毛抜でつまんでトゲが入っている方向に引き抜く。端が出ていない場合は小さな針などでトゲの周りの皮膚を広げ、トゲの端を出して引き抜く。あとは絆創膏などで傷口をふさいでおこう。
case-05 熱中症・熱射病は事前対策と即対応が重要
自分で体温を下げることができなくなるのが熱中症や熱射病だ。事前の予防と、速やかな対応が必要になる。 まず予防としては、水分を小まめに十分に取ること。吸収の早いスポーツドリンクなどがおすすめ。また、ずっと日なたで行動せず、日陰で休憩して体温が上がらないようにする。 かかってしまったらとにかく体を冷やすこと。服のまま水をかけたり、風を送って体の熱を取り除く。意識が朦朧としていたらすぐに救急車を。
case-06 鼻血の原因はさまざま。正しい処置を的確に
なにかにぶつかったり、鼻血が出る原因はたくさんある。対処法で大切なのは、鼻血が喉に流れ込まないようにすること。そのため、民間療法でよくある頭を反らせて後頭部をたたくのはやめたほうがいい。 基本的な対処法としては、上体を起こしてまっすぐ座らせ、顎を引いて下を向かせる。鼻を親指と人差指で10分間ほどつまむ。ほとんどの場合はこれで止まる。それでも止まらない場合は、医者の診断を受けたほうがいい。
case-07 感染症を防ぐため傷口はしっかり処置を
ついつい夢中になってしまうアウトドアアクティビティでは、擦り傷や切り傷が知らない間にできてしまうことも多い。症状が軽ければ自然に治ってしまうが、感染症などを考えるときちんと処置しておいたほうがいい。 まず傷口をきれいな水でしっかり洗い、皮膚に入った泥、砂などの異物をしっかり取り除く。血が出ている場合は清潔なガーゼや絆創膏で止血する。血が止まったら、再度絆創膏などで傷口を覆って保護する。
case-08 打撲や骨折は勝手な判断をしない
落下や転倒などで強い衝撃を受け、強い痛みを感じた場合、筋腱挫傷、捻挫、脱臼、骨折などさまざまな理由が考えられる。しかし、医師でもない限り見分けるのは困難なので、すべて骨折だと思って対処することが望ましい。 まず基本は、負傷した場所を動かさないようにすること。外傷や出血がある場合は、ガーゼなどで圧迫して止血し、直ちに救急車の手配をする。幹部を冷やすと痛みを和らげることができる。ただし20 分を限度とする。