スマートシティーを丸ごとハックせよ――「車載OS」という“史上空前のビジネス”
自動車メーカー「オリジナルOS」が破れずにいた壁
klyaksun/stock.adobe.com
車載OS開発で最も必要とされる能力は、車体などハードの開発力でなく「ソフトの開発ノウハウ」であり、これは自動車メーカーよりもIT企業に優位性がある。 このことは、グーグルやアップルが、2000年代の終盤頃から先行して独自の地図、自動運転システム、各種のエンターテインメント機能といった車載OSの要素技術の開発に巨額を投じてきたことにも表れている。 一方、自動車メーカーも車載OSの構想自体は早い段階から持っており、2010年代半ば頃には、グーグルやアップルと提携したり、半導体企業やIT企業と連合体を形成したりしたが、「自社オリジナルのOS」開発は遅々として進まなかった。
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寒川 慶