相次ぐ「撮り鉄」トラブル、名誉挽回に心がけるべきマナーは? 危険行為は絶対やめて、あいさつと思いやりで良い思い出に 「鉄道なにコレ!?」【第46回】
一方、静岡県沼津市のJR東海道線の6カ所の踏切で非常ボタンを押して運行を妨害したとして沼津署は6月12日、威力業務妨害の疑いで神奈川県横須賀市に住む男子高校生を静岡地検沼津支部に書類送検した。JR東海によると、非常ボタンが相次いで押された1月7日に上下計6本を全区間運休、上下計14本を部分運休し、上下計6本が最大58分遅れて約4970人に影響が出た。報道によると、高校生は「好きなアングルで撮るために電車を遅らせようとした」と話している。 JR東海静岡支社広報室は「鉄道ファンに限らず、第三者による妨害行為で当社に損害が発生した場合はしかるべき対応を取ることとしている」とし、「安全な列車の運行を妨げる行為はお控えいただきたい」とコメントした。 これらの列車の運行妨害は断じて許されない行為で、法令とマナーを順守した撮り鉄が強く求められている。 ▽乗っていた電車が遅延、仕方なく〝駅撮り〟した結果は…
前述のカシオペアは、2016年3月に上野(東京)―札幌間での定期運行を終え、現在はツアー客向けの団体臨時列車として活躍する、撮り鉄の人気ターゲットだ。筆者(50、撮り鉄歴約40年)も2017年2月27日、カシオペアを撮るために当時住んでいた東京都内から有名撮影地の通称「ヒガハス」へ向かっていた。埼玉県蓮田市のJR東北線沿いにあるヒガハスは東大宮駅(さいたま市)と蓮田駅(蓮田市)の間にあるのが呼び方の由来とされ、最寄り駅の蓮田から歩いて20分強かかる。 しかし、乗っていた電車が遅れたため、カシオペアがヒガハスを通過する予定の時刻までにたどり着くのは絶望的になった。そこで蓮田駅の2駅手前にある土呂駅(さいたま市)で下車し、プラットホームの北側に立ってズームレンズを使い、通過するカシオペアを撮影した。 この写真は決して満足がいく構図に仕上がっていない。けん引するEF81の先頭にピントが合ったのは良かったものの、カシオペアの先頭1両の客車しか写っておらず、編成全体を捉えられていない。