「医師たちは口を揃えて更年期のせいにしましたが、どんどん痛みが強くなり…」子宮がんの診断までに2年間、医師8人にかかった米人気女優が語った自身の経験
女優のフラン・ドレシャー(67歳)にとって、健康ほど重要なものはない。新作映画『Marty Supreme(原題)』でティモシー・シャラメの母親を演じるフランは、自身が設立した非営利財団Cancer Schmancerを通じて、政策の変更と健康教育の向上を求めるロビー活動を20年近く続けてきた。 【動画】67歳に見えない!乳がんの啓蒙活動を精力的に展開するフラン・ドレシャー がんの早期発見をフランが強く望むのは、自分が診断を受けるまでに大変な苦労をしたから。「最初は不正出血や性交後の腹痛といった婦人科系の症状でしたが、だんだん乳房が硬くなり、痛みが強くなりました」。このような症状は、 2年間で1人や2人どころか8人の医師に否定された。「医師たちは口を揃えて更年期のせいにしました…でも、実際は子宮がんだったのです」 この経験からフランは、女性が医師に対し、できるだけ早い段階で自分の意見を主張できるようになることの重要性を説いてきた。「私たちが大切な人をがんで亡くすのは、ほとんどの場合、診断が遅すぎたからです。人々は、がんの症状を自覚して、すぐに行動を起こすための教育を受けていません。だから私たちは、そのままではいけないことを人々に伝えるための活動を始めました」 非営利財団Cancer Schmancerは、がんの早期発見、それもフランの言う“ささやきステージ”における早期発見のための意識向上に重点を置いている。 「当時の私は、医師に異議を唱える力を持っていませんでした」とフランは続ける。そのために必要な「筋肉をつけて鍛える必要があったのです。それから私は、がんの原因究明と早期発見にこだわるようになりました。それがCancer Schmancerの活動の土台です」 この10月には、米国女性に最も多いがんである乳がんに焦点を当てた取り組みを開始。乳がん月間の一環として、フランは乳がんサバイバーでメイクアップアーティストのローラ・ゲラーとタッグを組み、この時期限定のメイクアップキットを発売した。10月中の収益の50%はフランの財団に寄付される。「この取り組みを支援できることを心から誇りに思います」 この“フラン・ドレシャー Cancer Schmancer キット”の主役は、ローラ・ゲラーのベストセラーとも言えるベイクドパウダーのパレット(ブロンザーとアイシャドウを含む3種類が1つになっている)。フランいわく「これだけあればメイクは完璧。バッグに忍ばせておける」優れモノ。このキットには顔全体や細かい部分に使える両端ブラシも含まれており、パッケージは乳がん月間をイメージしたかわいいピンク。 インスタグラムには、このようなアイテムを使い慣れていない人のためのデモ動画も投稿。ミラー付きのパレットを手に取り、「とてもかわいくて、すごく気に入っている」と満面の笑みを見せた。 自分の名前を冠する商品は、事前に自分で試す主義。「私の名前が信頼されたブランドであることを誇りに思う。お金儲けに反対ではないけれど、その過程で本当に価値のあるものを犠牲にすることは絶対ない」。フランによると、このキットは厳しい検査を通過しただけあって、彼女の敏感肌に使っても肌荒れを引き起こさなかった。そのため、女友達に勧めたところ、「ローラ・ゲラーの商品を使ったことがなかった子たちもみんな、このアイテムにハマっている」そう。 このキットは10月いっぱい販売し、ローラ・ゲラーはフランによる「がん教育、人々の動機付け、行動促進」を支えるために、「寛大にも」収益の50%をCancer Schmancerに寄付する意向だとか。 ※この記事は『Prevention』からの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。