[特集/CL&EL新時代 03]15人の日本人選手が参戦 サムライたちのCL&EL
ELには3人が参戦 久保&ソシエダは油断禁物
ELには3人のサムライが出場している。レアル・ソシエダの久保建英、AZの毎熊晟矢、ユニオン・サン・ジロワーズの町田浩樹で、毎熊、町田は2試合にフル出場し、久保は1試合に出場している。 リーグフェーズ2試合を終えて、ソシエダの久保は途中出場1試合で45分間のプレイにとどまっている。チームは1分け1敗とスロースタートとなっており、久保はどうも力を発揮できていない。指揮官のイマノル・アルグアシルの考えるサイドアタッカー像とマッチしていないのか、ラ・リーガでも先発を外れている試合がある。 ただ、ソシエダはポット2の最上位で24位以内は確保すると考えられる。油断は禁物だが、久保は焦る必要はない。ピッチに立ったときに自分の能力を示し、チームを勝利に導く。普段どおりにプレイすれば、ソシエダ&久保はELのリーグフェーズで苦戦するチーム&選手では決してない。今後にどう挽回していくか、目が離せないところだ。 AZの毎熊は第1節エルフスボリ戦では右サイドバックで先発フル出場して3-2の勝利に貢献したが、第2節アスレティック・ビルバオ戦では苦い経験を積んでいる。対峙するポジションにいたのはスペイン代表で活躍するニコ・ウィリアムズで、終始劣勢を強いられてチームも0-2で敗れている。 2試合を終えてAZは1勝1敗で18位だが、クラブランキングではソシエダに次ぐ順位となっており、リーグフェーズを突破できなければ不本意な敗退となる。チーム内でポジションを獲得している毎熊には、AZを勝利に、ラウンド16に導くことが求められている。 町田はユニオン・サン・ジロワーズで欠かせない戦力となり、ジュピラー・プロ・リーグやELで試合出場を重ねている。チームの基本陣は[3-5-2]で、町田はおもに最終ラインの中央でプレイする。ELではフェネルバフチェに1-2、ボデ・グリムトに0-0となっており、2試合を終えてまだ勝利がないものの、町田もそうだがユニオン・サン・ジロワーズそのものが欧州の舞台で戦う経験が浅く、一試合一試合が選手やチームにとって財産になっている。 ELはある意味で選手の見本市でもあり、とくに夏の移籍市場でステップアップの可能性が指摘されていた町田はビッグクラブのスカウティングが注目するホットな存在だといえる。ポジションを確保している町田が今後のELでどんなプレイをみせるか。そして、その先にどんな結果が待っているか。ここ数カ月の活躍によっては、リーグフェーズが終わるころ(2025年1月下旬)には町田はステップアップしているかもしれない。 文/飯塚健司 ※ザ・ワールド2024年11月号、10月15日配信の記事より転載
構成/ザ・ワールド編集部