四国36万戸の停電「人為的ミス」
最大約36万5000戸が一時停電した大規模停電を巡り、四国電力送配電は12日の記者会見で、関西電力送配電との「認識の齟齬(そご)」により必要な操作が行われなかった人為的なミスが原因で、需給バランスが崩れたと説明した。両社で再発防止を進めていく考えを示した。 四電送配電によると、本州と四国を結ぶ送電線は、香川と岡山間の「本四連系線」が9日午後2時20分頃に事故などで全面停止となり、徳島と和歌山間の「阿南紀北直流幹線」だけになった。 同日夜、四電送配電は本四連系線の復旧作業がうまくいかないため、阿南紀北直流幹線について、関電送配電に送電量を調整する機能の停止を依頼した。 しかし、両社に認識のずれが生じる。四電送配電は、調整機能に加えて、本四連系線から送電量を振り替えることの停止も求めたつもりだったが、関電送配電は調整機能のみを停止し、送電量が7万キロ・ワットから70万キロ・ワットに急増する事態となった。 四電送配電の高畑浩二副社長は「電力の安定供給を担う送配電業者として、供給に支障を発生させたことを反省している。今回の事案について、関電送配電と共同で原因分析し、再発防止に努めたい」と話した。