大学生の息子が週5日バイトしているようです。それでも「月10万円」の仕送りを求められます。額を減らしてもよいでしょうか?
大学生で一人暮らしをしている子どもに仕送りをしている家庭は多いのではないでしょうか。しかし大学生の中には、アルバイトをして一定の収入を得ている人もいます。そのため今回のケースのように、月の仕送り額を減らしたいと考える親御さんもいることでしょう。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある? 本記事では、大学生がアルバイトで得られる収入や生活費をご紹介しつつ、仕送り額を減らせるのかについて解説していきます。
大学生の生活費
最初に大学生の生活費を見ていきましょう。独立行政法人日本学生支援機構によると、令和4年度における学校区分別の学生生活費は表1の通りです。 表1
※独立行政法人日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査結果」を基に筆者作成 例えば大学学部(昼間部)の場合、学費と生活費を合計すると、182万4700円の支出があります。1ヶ月単位に換算すると約15万2058円です。生活費のみにフォーカスすると、67万7400円の支出、月平均では5万6450円になります。 ただし、国公立と私立では学費の部分で大きく差が出る可能性があるため、あくまで目安として考えておきましょう。
週5日でアルバイトした場合の収入の目安
大学生がアルバイトした場合の収入がどれくらいか、目安を計算しましょう。東京都で1日4時間、週5日のアルバイトをしていると仮定します。 厚生労働省が発表した地域別最低賃金によると、令和4年度の東京都の最低賃金時間額は「1072円」でした。この時給で4時間働く場合、1日あたりの給料は4288円となり、週5日働くと月8万5760円の収入を得られます。
週5日でアルバイトしている場合、仕送りは減らせる?
アルバイト代以外の収入源として仕送りをもらっている場合、収支バランスがどうなるか見ていきましょう。独立行政法人日本学生支援機構によると、令和4年度における家庭からの仕送り額は表2の通りです。 表2
※独立行政法人日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査結果」を基に筆者作成 例えば大学学部(昼間部)においては、109万6900円の仕送り額でした。月ベースだと、約9万1408円です。前述のアルバイト代8万5760円と合算する場合、1ヶ月あたり「17万7168円」の収入となります。 ではアルバイト代と仕送りを合算した収入を、大学学部(昼間部)の学生生活費と比較しましょう。 ●生活費のみとの差額:約12万718円のプラス ●学生生活費(学費+生活費)との差額:約2万5110円のプラス 生活費のみを払う場合、収入にはかなりの余裕があるようです。このように、アルバイト代と仕送り代で出費を余裕でまかなえる場合は、仕送り額を数万円減らせる可能性があるでしょう。学費と生活費を合わせた場合もプラスではありますが、仕送り額を調整する際は状況に応じて子どもと話し合う必要があるかもしれません。