阪神・梅野 逆襲の12年目へ初の単独自主トレを決断「キャリアハイを目指す気持ちで」
阪神の梅野隆太郎捕手(33)が30日、12年目となる来季の逆襲へ向け、キャリア初の単独トレを行うことを明かした。これまでは先輩や同僚、他球団の捕手と行ってきた年明けの沖縄自主トレを単独で行うことを決断。現役時代をともにした藤川球児新監督(44)を胴上げするべく、キャリアハイを目指してチームの勝利に貢献することを誓った。 悔しさは当然ある。24年シーズンの終戦から約2週間。梅野は「今年の結果はしっかり受け止めて見つめ直していく」と深くうなずいた。チームの捕手では最多95試合に出場し投手陣をけん引した一方、打撃面では8年ぶりに0本塁打に終わるなど不振が長引いた。 「優勝できなかったので。それが全てだと思うし、悔しいという気持ちしかない」 それでも、視線はすでに前を向いている。逆襲を誓い、着実に歩みを進めている。「(向上させたいのは)もう全部かなと。もっとレベルを上げて自分自身もやっていかないといけない」。野球選手として必要な全ての要素に目を向ける。 決意はこの秋の取り組みに表れる。現在はパーソナルトレーナーの指導を受けフィジカル強化に着手。甲子園では技術練習も継続している。春季キャンプ中に右肩を痛めたこともあり今オフは右肩、右肘などのコンディション面を重要視。頑丈な土台をしっかりと作り上げる構えだ。「とにかく自分のコンディション。筋力アップ、振る力とか技術的なことも。キャンプでこうしたいとかをイメージしながら。自分で防げるけがは防がないと」と鍛錬に励んでいる。 年明けは沖縄でキャリア初の単独自主トレを敢行する予定だ。 「1人でやることがプラス、マイナスとかはない。一緒にやって刺激し合うことも大事。(今年1月に合同トレをしたDeNAの山本)祐大が活躍して負けられないと思ったり…。ただ、1人の時間は増える。キャリアハイを目指す気持ちで、もっと追求して。今回はそれを選んだ」 岡田前監督が退任。藤川新監督のもと、すでにチームは動き出している。梅野は秘めたる思いを明かす。 「(藤川)監督を胴上げするために自分も引っ張ってガツガツいけるように。今は“やってやるぞ”という気持ちが強い」 来季は12年目。6月に34歳となりベテランの域に入る。「まだまだやらないといけない年齢だし、体力的にもまだ全然いける」。 結果が求められる1年へ、力はみなぎる。(遠藤 礼)