【独自解説】都知事選の石丸伸二氏躍進から見る“維新の危機”「このままの状況を続けていたら維新は消滅してしまう」 “維新離れ”の理由とは?そして、今後の関西の選挙はどうなるのか?
共同代表の地元でも“不戦敗”関西で進む“維新離れ” 復活のポイントは「原点復帰」
(黒木アナ) 「維新といえば、今のところ関西が主な基盤である政党ですが、その関西における維新の現状はどうなんでしょうか?」 (平田記者) 「維新の関係者を様々取材したんですけれど、実は、『関西でもちょっと危ないのではないか』というような声が聞こえてきているんです」
「どういうことかと言いますと、7月7日に関西では門真市長選と羽曳野市長選があったのですが、こちらは維新の候補者が当選をしています。一方で、同じ日に京都の市議会議員の補選が行われました。こちらは元々維新が議席を持っていたんですが、維新の候補が敗れ議席を失うという結果になりました。さらに遡りますと、今年4月、藤田幹事長のお膝元とも言われる大東市長選で維新の候補者が敗北。さらに6月ですが、吉村共同代表の地元の河内長野市長選には候補者を立てることができなかった、いわゆる不戦敗という状況になったんです。関西でも少し厳しい結果が最近出ていると言えると思います」
(読売テレビ・高岡達之特別解説委員) 「ここ何年かの維新は、大阪は盤石だから全国に広げていくっていうことになっていましたけれど、やっぱり本丸の首長って大事なんですよ。国政選挙で支えてくれますから。7月7日は(門真市と羽曳野市)2つ勝ちましたけれども、じゃあ不安が払拭されたかというとそうでもないでしょう。少し“大阪回帰”の動きが出るんじゃないかと思います」
(黒木アナ) 「なぜこのように“維新離れ”が今進んでいるとみていますか?」 (平田記者) 「維新の議員の間でも、大阪以外が非常に危機的な状況だ、という声が聞こえています。ある大阪選出の国会議員は、これまで政治を改革すると訴えてきた維新が、特に今回の国会の終盤であった“政治と金”の問題で、『自民党に少しすり寄る動きがあり、既成政党のようなイメージがついてしまった。このままの状況を続けていたら維新は消滅してしまう』という非常に強い危機感を覚えていました。今回の都知事選を通しても、石丸氏は『今の政治では駄目だ』と訴え、政治不信というところの受け皿となったわけなんですが、やはり今の維新に言えるのはこちらなんだと思います」
「もともと、やはり政治改革を訴えていた政党だということで、その原点に立ち戻れるかどうかというのが、今後維新が再び浮上してくるのか、それともこのまま少し厳しい状態が続くのかというところの大きなポイントになると思います」 (「かんさい情報ネットten.」2024年7月8日放送)
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