一夜明け会見でフォトセッションに臨む寺地拳四朗＝文京区（撮影・高橋朋彦）

プロボクシングのWBC世界フライ級王座決定戦（13日、有明アリーナ）で同級2位のクリストファー・ロサレス（ニカラグア）に11回6秒TKO勝ちし、ライトフライ級との2階級制覇を達成した新王者の寺地拳四朗（32）＝BMB＝が激闘から2夜明けた15日、東京都内のホテルで会見。階級転向初戦を完勝で飾り、「減量が楽になった分、足も動きやすかった。パワーの差を感じることもなく、すごく合っている階級かな」と4団体統一を目指す今後の闘いへ、自信を示した。 ロサレス戦では、立ち上がりから小刻みなステップやジャブを使って試合を支配。2回以降、的確なパンチを次々と打ち込んで相手の顔面を粉砕させると、11回開始早々、レフェリーが試合を止めた。 寺地は「リーチが長い相手にうまく距離を取れたし、上下も思ったより散らせていた。手数が少ないかなと思っていたが、映像を見たらそうでもなく、良い動きだった」と満足感を漂わせ、加藤健太トレーナーも「（相手は）強くてタフな選手だったが、拳四朗もしっかり体重を作り、フィジカルもメンタルもベストな状態で臨み、思ったような試合ができた」と評価した。 ライトフライ級時代の寺地はここ数試合、被弾する場面が増え、顔を腫らせて会見に臨むことも多かったが、この日は傷のない、すっきりとした顔で登場。「そんなにダメージもなく、頭痛もない。今日になって筋肉痛が出てきたくらい」と終始、にこやかな表情だった。