【ブロッコリーを冷凍保存すると栄養は失われる?】おすすめの食べ方とは?
物価高が続く今、スーパーの品揃えを見て「この野菜、こんなに高かったっけ?」「昔はもっと安かったのに……」と驚愕することも多いですよね。だからこそ、買った食材は徹底的に「お得に食べたい」。そんな方におすすめなのが、シリーズ累計45万部のベストセラーの決定版『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』(世界文化社)。 【写真】それだけでいいの?ブロッコリーのがん予防効果を上げる「意外なひと手間」 本書は、東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部の濱裕宣さん、赤石定典さんが監修を務めており、無駄なく食材を通して栄養を摂ることができるよう、最新の調理科学×栄養学をもとに食材の捨ててはいけない部位や正しい切り方・調理法などを紹介した一冊。今回は、本書から一部抜粋しクイズ形式で、今すぐ活用したい「野菜の栄養の豆知識」をご紹介! 第6回は「ブロッコリーの栄養吸収におすすめの切り方&食べ方」について。 皆さんはご存じですか?
正解:失われない
ブロッコリーのグルコシノレートやミロシナーゼは冷凍によって失われることはありません。すぐに食べられないなら冷凍保存もおすすめ。ただし下茹でするとビタミンCが消失してしまうので、生のまま小房に切って冷凍しましょう。自然解凍すると水っぽくなってしまうので、調理の際には解凍せずに凍ったまま使います。 ブロッコリーは食べるタイミングと切り方で12倍活性率が違う! 「がん抑制成分スルフォラファンを活性化させる酵素・ミロシナーゼは加熱で失われやすく、75℃以上で失活! ミロシナーゼがなくなってしまうとスルフォラファンの働きは低下するため、加熱調理後はミロシナーゼを含む食材を補うことが大切なのです。ミロシナーゼが豊富なマスタードを添加した場合、体内でのスルフォラファンが最大で約5倍もアップ! ほかにも大根やわさびなど、辛味のある食材にミロシナーゼが豊富に含まれています」 タイミングが変われば切り方が変わる! 「ブロッコリーは切り方で機能性成分が変化します。房切りは時間が経つほどグルコシノレートなどが増加、20℃で24時間経つと12倍にも。一方、 刻み切りは切った瞬間に約4倍に。お弁当など時間が経ってから食べるなら房切りに、すぐ食べるなら刻み切りが最大化できる切り方です」 みじん切りなら生でもOK! 「ブロッコリーを2mm程度のみじん切りにすると、生でも食べやすくなります。細かく切ってもスルフォラファンの活性化には時間がかかるので、48時間以上置いたほうがお得。オイルと合わせるのがおすすめです」 本書では、このほかにも「ブロッコリーの茎をロスなく食べるワザ」や「おすすめの調理の仕方」などもご紹介。ぜひこの機に学んでみてはいかがでしょうか。 プロフィール 濱 裕宣/監修 東京慈恵会医科大学附属病院栄養部部長。『その調理、9割の栄養捨ててます!』やレシピ本『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』など。日常生活で活かせる健康と栄養バランスをモットーに、患者の立場に立った食生活の向上指導にあたる。 赤石 定典/監修 東京慈恵会医科大学附属病院栄養部係長。『その調理、9割の栄養捨ててます!』や『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』など数多くの栄養、健康本のプロジェクトリーダーをつとめ、栄養と健康の最新知識を研究。栄養食事指導によって、病態改善・治療・治癒への貢献を目指す。
FRaU編集部