原因不明の頭痛やめまい…その不調「気象病」のせいかも? 【医師監修・簡単チェックリスト】
突然頭痛やめまいがし始めたり、急に気分が落ち込んできたり……。病院へ行ってもどこにも異常なし。どう改善したらいいのか分からないままもがいていたら、急にスーッとラクになってくることも。かと思ったらまた不調に! そんな好不調の波を繰り返して苦しんでいる人は多いはず。実はそれ、気象の影響によるものかも。 気象病の専門家が教える、症状が出てしまった時の正しい対処法 昨今、頻繁に耳にするようになってきた“気象病”。どんなときに起こりやすく、どんな対策を取るのが有効なのか? そこで気象病の専門家として知られる、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司院長に取材。気象病のいろいろを4回に渡って詳しくお届けします。「私ももしかしたら気象病かも」と思う人は、是非チェックしてください! ※(以下、「 」内、久手堅院長)
そもそも気象病ってどういうもの?
気象病と聞くと、天気が原因で不調が起こる、ということは何となく想像がつくと思います。でも具体的にどんなときにどういった症状が起こるのでしょう? 「気圧、寒暖差、湿度。特にこの3つが原因で起こっている体調不良を気象病と言っています。特徴としては、症状が出る期間が比較的短い、でも繰り返す、というのが挙げられます。3つの中でももっとも原因となりやすいのが気圧。次いで温度差、湿度で、熱中症は代表的な高温多湿によるリスクですね。うちの病院に来られる患者さんは、9割以上が気圧による不調。残りが、ごくわずかですが寒暖差によるものです」
気象病で出やすい症状
では気圧、または寒暖差の影響によって、主にどのような症状が出るのでしょう? 「症状は圧倒的に頭痛です。患者さんの7~8割以上、と言っていいでしょう。次いで、首・肩こり、全身倦怠感、低血圧の女性は『朝が起きられない』と訴える方も多いですね。他には古傷の痛み。またメンタル系にも不調が出やすく、うつっぽくなったり、不安、気分が落ち着かないなど。喘息やアレルギー、動悸が出る人もいます。とにかくありとあらゆる症状が出るので、今挙げたものに入っていないから違う、ということはありません。まずは一度、気象病を疑ってほしいと思います。 一方、寒暖差からくる不調の場合は、くしゃみや鼻水、肌荒れなどが起こってきます。症状としては花粉症と似ているのですが、原因はアレルギーではなく温度差。正確には“血管運動性鼻炎”といって、血管が広がって鼻がむくむことによって様々な症状が起こるのです。この場合、花粉症と同じ対症療法でも問題ありませんが、急な温度差を減らすといった対策も必要になってきます」