原因不明の頭痛やめまい…その不調「気象病」のせいかも? 【医師監修・簡単チェックリスト】
どんなときに気象病の症状は出やすい?
自分の不調は気圧によるものなのか、それとも全く関係がないのか……。見極めるにはどうしたら良いのでしょう? 「おそらく気象病で不調になっている人は、自分で何となく気づいていると思います。いつも雨が降る前に頭痛がするとか、体が重くなるとか。患者さんにも、『これから雨が降るな』などと天気予報ができる人は多いんです。それで『え、すごい晴れているけど?』と思ったら、本当にその後ゲリラ豪雨がきたりします。 特徴的なのは、雨が降っているときより、降る前のほうが症状が強くなることです。それは、気圧差が大きくなるから。要するに気圧が急に上がったり下がったりする、その変化がもっとも体にダメージを与えるのです。逆にずっと雨が降っているときは、気圧が安定しているので意外と不調を感じません。そんなふうに、『私の不調は天気予報とリンクしているな』と感じる人は、ほぼ気象病に該当していると言っていいでしょう」
気象病だと思われる場合は、毎日の気圧変化を確認する習慣を身に着けると、不調への準備がしやすくなるでしょう。 「最近は気圧変化と頭痛を連動させたアプリがいろいろと登場していますので、そういったものを利用するといいでしょう。私のオススメアプリは“頭痛―る”です。気圧変化グラフと、それに合わせた体調警戒レベルを教えてくれます。自分の体調を詳しく記録できるようにもなっていて、それが気圧グラフに反映されるので、それを見れば自分がどういうときにどういう不調が出やすいかもよく分かりますよ」
その不調は、気象病のせい? 簡単チェックリスト
気象病には、気象病に合わせたメンテナンス法があります。それゆえ自分の不調が本当に気象の影響によるものか、それとも慢性不調で実は関係がないものか、そこを理解しておくことが必須です。 不調を感じている方は、久手堅先生監修の「気象病チェックリスト」で今すぐセルフチェック! まず以下の二つのチェックポイントに該当する方の7~8割は気象病の可能性が高いそう。 □ 天候が変わる時に体の不調やメンタルの不調がある。 □ 雨が降る前や天候が変わる前に、何となく予測が出来る。 さらにこちらのポイントも要注意! 3つ以上当てはまる場合は気象病予備軍の可能性があります。 □ 頭痛持ちである。 □ 肩(首)こりがある。猫背、そり腰があり、姿勢が悪い。 □ 歯のくいしばりや、歯ぎしり、歯の治療が多い。 □ めまいや耳鳴りが起こりやすい。 □ 乗り物酔いをしやすい。 □ 1日4時間以上、PCやスマートフォンを使う日が多い。 □ ストレッチや柔軟体操・運動をすることが少ない。 □ 年中エアコンが効いている環境にいることが多い。 □ 日常的にストレスを感じている。特に精神的なストレス。 □ 更年期障害(男女ともに)ではないかと思うことがある。
【Profile】久手堅司
せたがや内科・神経内科クリニック院長。気象病外来、頭痛外来、自律神経失調症外来など、複数の特殊外来を立ち上げ、とくに天候と不調の関係について様々なメディアで発信している。『面白いほどわかる自律神経の新常識』、『毎日がラクになる!自律神経が整う本』など監修も多数。毎日の気象情報をわかりやすく解説している久手堅先生のTwitterもおすすめ。