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（ブルームバーグ）： スイス最大の銀行ＵＢＳグループは、ウェルスマネジメント（富裕層向け資産運用）部門に顧客を紹介した投資銀行バンカーを対象に報奨制度の導入を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

非公開情報を理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、プライベートバンキング部門への新たな資金の呼び込みに成功した場合、一部のバンカーはアジアと欧州で報酬を得る可能性が高い。こうした紹介料はＵＢＳとって初の試みで、同行が救済合併したクレディ・スイス・グループがディールメーカーに提供していたインセンティブを踏襲する格好になる。

関係者の１人によれば、経営トップによる検討段階で、決定は行われておらず、紹介料が実現しないこともあり得る。ＵＢＳの広報担当者はコメントを控えた。

セルジオ・エルモッティ最高経営責任者（ＣＥＯ）はＵＢＳの運用資産を拡大し、米銀モルガン・スタンレーとの差を埋める方法を探っている。ＵＢＳは昨年のクレディ・スイスとの合併後、プライベートバンキング資産を５兆ドル（約778兆円）余りに増やすことを目指している。

ウェルスマネジメント責任者イクバル・カーン氏が2019年まで勤務したクレディ・スイスでは、投資銀行とウェルス部門とのより緊密な連携が収入を押し上げ、スイスのプライベートバンキングの世界でカーン氏は期待の星となった。ＵＢＳによるクレディ・スイスの吸収合併に伴い、同氏はかつての同僚の多くと再会することとなった。

原題：UBS Weighs Bonus for Investment Bankers Who Refer Rich Clients（抜粋）

--取材協力：Cathy Chan、Ambereen Choudhury、Denise Wee.

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