「ワクチン接種、『大加速』を」 「まん延防止」延長で愛知県・大村知事が臨時会見
「ワクチン接種、『大加速』を」 「まん延防止」延長で愛知県・大村知事が臨時会見
愛知県の大村秀章知事は10日、政府が13日に期限を迎える13都県への「まん延防止等重点措置」適用期間を3月6日まで延長する方針となったことを受けて、県庁で臨時会見を行った。重点措置の対象区域を、これまで感染者が少ないため対象外としていた東栄町を加えて県全域に広げると発表。「厳しい状況が続いている。感染防止対策の徹底と合わせてワクチン接種の『大加速』をお願いしたい」と呼び掛けた。 【動画】愛知県「まん延防止」来月6日まで延長へ 大村知事が臨時会見(2022年2月10日)
コロナ用病床を1888床まで確保要請へ
県内のこの日の新規陽性者数は6122人で、2月5日の6445人をピークにやや減少傾向。しかし、9日の時点で重症者は36人、コロナ用病床の入院患者は過去最多の1034人に上っている。 大村知事は「1日6000人の陽性者が続くと、ベッドに空きができてもすぐに埋まる」と現状を説明。現在1666床を確保しているコロナ用病床を1888床まで増やすよう、県内の医療機関などに要請する方針だという。 飲食店については、認証店は「酒類提供なしで午後8時まで営業」、「酒類提供は午後8時までで営業は午後9時まで」のいずれかを選択すれば、選択に応じた協力金が支払われる。その他の店も酒類を提供せずに午後8時までとすれば協力金を受け取ることができる。 学校内で感染が拡大するケースが増えていることから、合唱など感染リスクの高い学習活動や部活動の原則休止を要請。一方、保育所については、感染は広がっているものの社会的機能の維持を目的に原則開所するよう呼び掛けることにした。
PCR検査システムにサイバー攻撃「許せない非道な行為」
「大加速」を呼びかけたワクチンについては、いまのところ2月中に65歳以上の7割が3回目の接種を終えるペースだという。「(3回目の接種を完了した人が)高齢者で70%を超え、全体でも30%行くと、ワクチン効果が(全体的に)出てくる。今月末か3月頭には(新規感染者が)ぐっと大きく減らせるのでは」との見通しを示した。 このほか、新型コロナウイルスのPCR検査のデータを管理している県のシステムが2月5日、「ランサムウェア(身代金型ウイルス)」によるサイバー攻撃を受けたことも発表。大村知事は「人の命と健康に関わることで、極めて遺憾。許せない非道な行為」と話した上で、代替措置を講じるなどしており、PCR検査自体には影響がないことを強調した。 なお、このサイバー攻撃で、県が管理しているサーバーへの不正アクセスも確認されたが、現時点では、個人情報の漏えいなどは確認されていない。システムについては、現在は他者からアクセスができないようサーバーを一時停止しているという。 (関口威人/nameken)