福井への移住者『10年で4倍』実は子育て支援が充実、食べ物もおいしい...移住した人が語る魅力とは「めっちゃ幸せです」「自然が最高すぎて」
ここ10年で移住者が約4倍に増えた福井県。自然豊かで食べ物がおいしいなど「住環境の良さ」が魅力的ですが、子どもの医療費・教育費の無償化など「子育て支援」にも県は力を入れていて、“子育てがしやすい県”として多くの移住者を獲得しているのです。 【グラフを見る】福井県への移住者の推移(2014~2023年度) 関西からも近い福井県。一体どんな魅力があるのでしょうか?移住した人は、どんな生活を送っているのでしょうか?大阪から福井に移住した2組に密着しました。
福井の魅力は?『満員電車、なし』『スーパーがスーパー』
11月30日、大阪・梅田で「福井県移住・交流フェア」が行われました。福井県下に住む市町の担当者から、直接、福井での生活・環境について聞くことができるイベントです。 (来場者)「若い人はどこに働きに行く?」 (担当者)「サービス業だったり旅館業」 会場のいたるところに置いてあるポスターには、『満員電車、なし。』『スーパーがスーパー。』など魅力的なキャッチコピーが。マイカー通勤が主流で、カニなどの新鮮な魚介類がスーパーで簡単に手に入る…そんな福井での新生活の夢が膨らみます。 (大阪在住 20代)「福井への移住を検討しています。田舎の生活がいいなと。食べ物とかもすごくおいしかったですし、寄り添ってくれる人の良さもありがたいなと」 (大阪在住 30代)「福井に前住んでいて、仕事の都合で大阪に引っ越してきたんですけど、すごく住みやすかったので(移住を考えている)」 (大阪在住 30代)「子育てしやすかったです。ごちゃごちゃしてない」
「自然が最高すぎて」移住の決め手は“子育てのしやすさ”
福井市に隣接する、人口約1万8000人の永平寺町は、自然豊かで都心にも近いことから移住者が急増しています。鎌倉時代に開かれた禅の修行道場・永平寺の門前町です。 この町で酒店を営む勝山詩麻さん(26)は、大阪市西区出身で、2年前、夫婦で大阪から福井に移住してきました。 週末は酒店に併設したカフェで、地元でとれた新鮮な野菜や米を使った「薬膳カレー」のランチプレートを提供しています。福井の食材を使った大阪仕込みのスパイスカレーを楽しみに、遠くから来店する客も多いといいます。 (客)「本格的な味で、あえ物とかも含めて和の味が入ってたりして、それがまた日本人が食べやすい味になっていてすごくおいしいです」 もともと大阪の飲食店で働いていた勝山さん。コロナ禍で店が営業できなくなり、移住を考えるようになりました。 (勝山詩麻さん)「趣味だったり、好きなことを探したいなと思っていて、『そういえば農業したいな』ってふと思って、野菜をちょっと育ててみたところすごくハマってしまった」 夫の出身地で何度も訪れたことがある福井県で、農業の求人を探し移住。長男の妊娠が分かったタイミングで、夫の実家がある永平寺町に引っ越してきました。 (勝山詩麻さん)「(両親からは)産むんやったら大阪で産みなさいと言われてたんですけど、福井県の環境とか自然が最高すぎて」 福井県で暮らし続ける決め手となったのが「子育てのしやすさ」でした。県は人口減少対策として、子どもの医療費の無償化や、子どもが2人以上いる世帯の高校授業料の無償化など、子育て支援の強化を打ち出しています。