松本・縄手通りに「ドル活」スポット 有志が企画、イベント人気
長野県松本市街地の縄手通りが「ドル活」のひそかなスポットになっている。ドル活とは、人形用の衣装や雑貨の作製、着せ替え、撮影、SNS(交流サイト)での発表などドール(人形)にちなんだ活動全般を指し"大人女子"の趣味として近年広がりを見せているという。通常は自宅で楽しむ愛好者が多いが、グッズの展示販売や関係者の交流を図るドールイベントを市民有志が縄手で立ち上げ、年々定着してきた。 「ちいさなせかいのマーケット」と名付け、開催は年2回。縄手通りのストーリーハウスカフェ&バー(大手4)の一角が会場だ。 第6回が開かれた今月24日は20作家が手掛けた人形用の服、靴、アクセサリー、ミニチュア家具や撮影用ブースがずらりと並び、来場者には開場前から整理券が配られた。安価な既製品と違い、素材やデザインにこだわったハンドメードの一点ものが多数そろうのがイベントの売り。愛好者たちは実際に手に取り「この組み合わせもいい」「かわいい」と和気あいあい交流した。 幼少期から着せ替え玩具「リカちゃん人形」が好きだったという市内の女性(39)は「普段自分が着られない服を人形で楽しむことができる。このマーケットが毎回楽しみ」と笑顔を見せていた。 イベントを立ち上げた同市寿のドール服作家・遠藤美佳さん(47)=屋号・hanacafe doll=によると、首都圏や名古屋、大阪などでは大規模なドールイベントがあるが県内では珍しい。コロナ禍で県外に出向くことが難しくなった令和3年に、縄手でマーケットを企画したところ多くの愛好者に喜ばれ「人とつながる感覚がすごくうれしかった」。コミュニケーションの場でありたいとの思いを大切に「大人が楽しむクオリティーの高い世界を提供していきたい」と話している。 次回は11月。問い合わせは遠藤さん(hanacafedoll@gmail.com)へ。
市民タイムス