優勝したフランス代表のキャンプ地

ジダンのサインを指差すグラウンドキーパーのエリックさん。写真：金子拓弥（サッカーダイジェスト写真部）

　パリ五輪に臨むU-23日本代表は現地７月16日、フランス・マルセイユでメンバー18人全員が集まって初めてのトレーニングを行なった。 【PHOTO】試合前日に全選手で新ユニホームで記念撮影！フランス戦に向けトレーニングを行ったU-23日本代表！ 　練習の公開は冒頭の15分のみ。その後、メディアは選手たちがトレーニングを終えるまでの間、室内で待機していた。その際に現れたひとりのフランス人が、２階に上る螺旋階段の裏に書かれた無数のサインのひとつを指差し、「これはジダンのサインだ！」と自慢げに教えてくれた。 　この人物は、今回、U-23日本代表がパリ五輪の事前キャンプを行なっている施設のグラウンドキーパー、ジル・エリックさん。彼が教えてくれたサインはまさしく元フランス代表、ジネディーヌ・ジダンのもので、1998年のフランス・ワールドカップで優勝したフランス代表が、キャンプ地として使用していたのがこの施設なのだそうだ。 　サインはその時に書かれ、ジダンだけでなく、当時のほかのフランス代表メンバーのサインが階段の裏に所狭しと書かれていた。 　ジダンとの２ショット写真を嬉しそうに報道陣に見せてくれるエリックさん。実はフランスで行なわれたEURO2016でもこの施設を使ったチームが好成績を収めたようで、U-23日本代表もこの“縁起の良い”合宿地でフランスでの活動をスタートすることに。 　練習取材が終わり帰ろうとした時、再び声を掛けてきたエリックさんが、グラウンドの脇にある豪邸を指差し、「これが俺の家なんだ！イージーだよ」と満面の笑顔。仕事場に向かうのが近くて“簡単”という意味のイージーか、それとも人生は“簡単”という意味のイージーか…。 　何にせよ、サッカー愛に溢れる陽気で面白いおっちゃんだった。 取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）