飯田章のMS51クラウンHT再生Proj.【11 final 前編】「ずっと思い出の中にあるクルマなんです」飯田章クラウンがついに完成!|1970年式 クラウン ハードトップ(MS51)
飯田章のMS51クラウンHT再生Proj.【その10】から続く 以前からお届けしてきた飯田章さんの「MS51クラウンハードトップ再生プロジェクト」も、今回が最終回。レストア&カスタムがすべて終了し、ナンバーが付き、公道復帰を果たしたのだ。そこで今回は、約2年にわたった再生への道のりを振り返りつつ、完成したクラウンの印象を飯田さんに語ってもらう。 【画像19枚】「最高のスタッフの手によって実現した「いつかはクラシック・クラウン」の夢 小さい頃からクルマ好きで、中でもあのクルマが思い出に残っている……。そんな気持ちを大人になるまで持ち続け、実際に所有する喜びには、何物にも代えがたいうれしさがあるはずだ。このプロジェクトは、飯田章さんの記憶に残る思い出の1台、それがトヨタの高級車クラウンだったのだ。 「家にあったクルマが歴代のクラウンだったので、ずっと思い出の中にあるクルマなんです」 そう話す飯田さんの前に、3代目となる50系の2ドアハードトップが現れたのは、2018年の春のことだった。たまたま訪れた東京の「スターロード」にクラウンが入っていたのを発見。そこから購入、レストア、公道に復帰させようというプロジェクトが始まった。 ベース車は走行距離2万㎞、屋根付き保管だったことから、全体的なコンディションはいい部類に入る。6気筒2ℓのM型エンジンも奇跡的に始動したものの、冷却系からの水漏れが発覚。 そこで、ラジエーターの修理、ホース類とウオーターポンプの交換を行うことになった。 ラジエーターはアクアガラージュで現代の道路事情に合わせた仕様にアップデートを行い、そのほかの部分は、千葉の「トップシークレット」の永田和彦さんが担当した。 永田さんといえば、チューニング業界では知らない人がいない大御所の一人だが、「速くなるのは現代のクルマですが、イジって面白いのは旧車」と、クラウンの復活に力を貸してくれたのだ。 サスペンションは各部点検とシャシーブラックによる再塗装で仕上げ、サビで穴が開いてしまっていたリアマフラーはカットして新たに製作。その上から耐熱シルバーでペイントし、下まわりのレストアも無事終了した。 メカ関係にメドが立った後は、ボディレストアの工程がスタート。 コンディションが良かったとはいえ、そこは48年前のクルマ。塗装はカサカサ、メッキパーツは輝きを失い、おまけに運悪く助手席側に雨に当たっていたことから、サイドシルに水がたまり、腐ってしまっていた。 こうなると、板金&オールペイント、メッキパーツの再メッキが必要だ。板金&塗装は「トップシークレット」系列である「トップシークレットⅡボディワークス」の森崎成人さんが担当。 ここ最近は旧車のレストアにも力を入れていることから、作業に関しては一切心配ナシ。外装やエンブレムなどのパーツを外し、腐っていたサイドシルの修復に始まり、サビ止め、下地作り、そして純正色に近いボディカラーを復元しての全塗装など、かなりの部分のレストアを担当した。 初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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