子どもに「宿題をChatGPTでやる」と言われたら? 親が知っておくべきAIの基本
子どもがAIに宿題をやらせていたら、親はどう対処すべきでしょうか? 「AIの使用は一切禁止すべき」と考える方も多いでしょう。 [図表]子どものリビング学習は本当に増えている? 成績上位5%の親に聞いた「子どもの学習場所」 しかし、教育の現場では子どもにAIの使用を禁止するのでなく、正しく理解して活用することを推進する動きがあります。『9歳から知っておきたい AIを味方につける方法』(マイクロマガジン社)は親子や教師がAIへの理解を助けることを目的とした書籍です。本記事では「子どもたちがどうAIを使うべきか」について示した同書の一部を公開いたします。 ※本稿は、『9歳から知っておきたい AIを味方につける方法』TOSS AI活⽤教育研究会 (編集), ⾕和樹 (監修), 吉岡味二番 (イラスト),(マイクロマガジン社)から一部抜粋・編集したものです。
AIと人間が役割分担する社会
私たちの生活を見てみると、もうさまざまな場面でAIが活用されていることが分かります。例えば、お掃除ロボット。みなさんの家にもあるかもしれませんね。人間の代わりに家の掃除をします。掃除をする手間がはぶけ、家族だんらんの時間や自分の趣味に時間を使うことができます。 お掃除ロボットが動かなくなったとしましょう。電源を入れ直しても動きません。 メーカーのホームページを見てみると、問い合わせができます。「急に動かなくなりました」とチャット欄に入力すると、自動的に「〇〇してみてください」というアイデアをいくつも出してくれます。問い合わせ内容に応じて、AIが自動で応答しているんですね。 メーカーの人からすれば、同じような質問に何度も答える手間がはぶけます。その分、他の仕事に時間や労力を使うことができます。 別の例を示しましょう。みなさんは、コンビニで食べ物や文房具などを買ったことがありますよね。コンビニでは、「どれくらいの年齢の人が、いつ、どんなものを買ったか」という記録を集めています。 そのデータを分析して、「この商品をたくさん仕入れよう」「この商品は少なめにしよう」と考えて、お店にならべる商品を決めています。 この作業もAI がやっています。お店の人はAIに任せて、自分は店内を快適にする工夫を考えたり、お客さんにより丁寧に対応したりしています。 このように、今まで人間がやっていた仕事をAIに任せ、時間と労力を節約する。その分、人間は人間にしかできないことをする。このような役割分担が行われるのが、AIとの未来の姿だといえるでしょう。