【DEEP JEWELS】12連続フィニッシュ勝利の中井りん「1R中に打撃で倒すことが石井館長と山田先生からの課題だった」「海外の試合に出たい」
2024年11月23日(土)東京・ニューピアホールにて『DAYS Presents DEEP JEWELS 47』が開催され、メインイベントに11連続フィニッシュ勝利中の中井りん(修斗道場四国・38)が出場。鈴木”BOSS”遥(SAI-GYM・29)を1R TKOに下し、「海外参戦」を希望した。 【写真】ケージの中で見事な新進宙返りを見せた中井 中井は、MMA27勝(9KO/12一本)2敗1分。日本人には負け無しで、2016年にUFCで判定負け後は、11戦連続フィニッシュ勝利。2024年5月の前戦ではHIMEをギロチンチョークで下している。対する鈴木はMMA2勝2敗。2024年3月に谷山瞳に判定勝ちすると、8月にTe-aにも判定勝ちし連勝中だ。 試合は、中井が得意の組み技を封印し、打撃のみで立ち会い。鈴木のローに蹴り返し、あるいは右を合わせてニータップで崩しての打撃で崩すもグラウンドにはいかず。鈴木を何度も立たせて、打撃勝負。 こつこつとボディ打ちも効かせて、最後はサウスポー構えから鈴木の右ローにカウンターの左フック。ダウンした鈴木の立ち際に右のトリプルの連打から左のダブルで滅多打ちし、レフェリーを呼び込んだ。 1R 3分32秒、中井のTKO勝ち。 試合後、2回の伸身宙返りを見せた中井は、ケージの中でマイクを持ち、あらかじめ用意した紙を見ながら、「JEWELSで何回勝っても何もならないという人がいますが、JEWELSは素晴らしいリングです。私は渡辺華奈よりも強いし、上だと思っているので、何回も申し込んでも断られたと聞いているので、逃げずに私と試合をしてください、どこの興行でもいいんで組んで下さい」と、PFLと契約中の渡辺華奈に対戦を要求。最後にもう一度、体操時代から得意とする伸身宙返りを決めて、ケージを後にした。 試合後のバックステージでは、「連続のフィニッシュ記録を更新できたことは良かったです」と12連続フィニッシュ勝利に笑顔。 最後の場面を、「冷静に見て倒れたなと。皆さんが“すごい音がした”と言っていて、倒した手応えはありました」と、左フック、さらに右の連打に手応えがあったと振り返った。 また、得意の寝技に行かなかったことを問われると、出稽古先での石井和義館長と山田洸誓・正道会館KCIEL(愛媛県新居浜市)代表から、今回の試合で「1R中に打撃で倒す、KOすることを課題として挙げられており、それが出来たことが良かったです」と語り、寝技を封印してのTKO勝ちだったことを明かした。 勝利コール後のケージ上では「JEWELSで何回勝っても何もならないという人がいますが、JEWELSはこんなに素晴らしい大会なのに。私は渡辺華奈よりも強いし、上だと思っているのですが、何回も試合を申し込んでも断られたと聞いているので、逃げずに私と試合をしてください、どこの興行でもいいんで組んで下さい」と、渡辺華奈に対戦を迫っているが、現在、渡辺はPFLと契約中で、実現までにはハードルがある。 試合後の囲み取材で、中井はその発言の真意について問われ、「リング上でも言いました通り、私の方が強いと思っているんですけど、JEWELSを馬鹿にされているような気がしたので、勝って強さを証明したいと思います」と言い、今後について「ずっと海外の試合に出たいと思っています。まだ具体的には決まっていません」と、海外マット参戦を目指すとした。 国内ではほぼ敵無し。PFLでは、2024年のシーズン最後の各階級のチャンピオンシップが11月29日(日本時間30日)に行われ、女子フライ級(5分5R)では、13勝無敗の26歳・ダコタ・ディッチェバ (英国)と、元UFCの31歳・タイラ・サントス(ブラジル)が、トーナメント決勝を争うことになっている。 そのフライ級リーグ戦に参戦していたのが渡辺であり、Bellator世界女子フライ級王者のズ・カムーシュも出場し、渡辺と死闘を繰り広げている。その後サントスに惜敗したカムーシュが40歳であることを考えると、キャリアの長い女子選手としては、ここ数年で勝負をかけたいところだ。 今回の試合は58kg契約。フライ級の125ポンド(56.7kg)から1.3kg重い契約試合だったが、佐伯繁代表は、「最終的に体重が合わなかったけど、日本の強豪選手とも交渉中だった」と明かしている。PFLとは、RIZIN-Bellatorの関係からパイプは続いているが、大晦日日本大会の続報が途絶えるなか、中井にとっては、新たなチャンスを模索していくことになる。 最後に、「ファンの皆さんや支援してくださる皆さん、応援ありがとうございます。これからも頑張りますので、引き続き応援をよろしくお願いします」と語った中井。キャリア19年目の2025年を海外挑戦の年とするか。