ワクチン接種直後の女性死亡 愛知県医師会が検証結果報告「体制に問題」
会場のスタッフ全員がアナフィラキシーの発生予期を
渡辺理事は、医師が呼ばれた時点でアドレナリンを打ったとしても「救命できなかった可能性が高い」と指摘。看護師が女性の体調変化に気付いた時点でアナフィラキシーと判断し、アドレナリンを注射すべきだったとした。その上で、今回のような急変に対応するために、医師や看護師だけでなく会場のスタッフ全員がアナフィラキシーの発生を予期し、発生時に迅速にアドレナリンを投与できる協力体制を整える必要があるとした。 柵木会長は、今回の事案について「これからのワクチン接種事業に与える影響が極めて大きい」と話し、今後ワクチン接種をためらう人が増えることを懸念した。それでも「全体的にワクチンの効果はある」として、今回のような副反応に適切に対応できる体制を整えながら「できるだけ多くの国民に打ってほしい」と呼び掛けた。 同委員会によるこの事案の検証は、新しい事実が出ない限りは今回で終了するという。 (関口威人/nameken)