「NO MORE HIBAKUSHA」1982年、山口仙二さん国連演説時の横断幕見つかる
1982年6月に米ニューヨークで開かれた第2回国連軍縮特別総会に合わせて被団協代表団が寄せ書きした横断幕が、長崎市の長崎原爆被災者協議会(被災協)の事務所で見つかり、11日、報道陣に公開された。 【写真】国連軍縮特別総会で演説する山口仙二さん
横約190センチ、縦約105センチの布製。この時、被爆者として国連で初めて演説した山口仙二さん(2013年に82歳で死去)が訴えた「NO MORE HIBAKUSHA」の文字が記され、周囲に各地の被爆者らが思いをつづっている。山口さんは「平和こそ最大の幸福」と書いた。
被爆関連資料の保存・整理に取り組む長崎総合科学大の木永勝也客員研究員(67)らが昨年、地下倉庫で見つけた。木永さんは「今回の受賞にもつながる長年の被爆者運動の迫力を感じることができる貴重な資料。大切に保存していく必要がある」と話した。