左腕を曲げて先制ホーム踏んだ大谷翔平 ドジャース、WS制覇に王手
(米時間28日、大リーグ・ワールドシリーズ第3戦 ロサンゼルス・ドジャース4―2ニューヨーク・ヤンキース=ドジャース3勝) 【写真】書けなかった2人だけの会話。友達だから大谷翔平を「売りたくない」 ドジャース・大谷翔平は左肩を痛めている中、できうる限りのプレーでチームに貢献した。 一回、初球から4連続のボール球を見極め、四球を選ぶ。一塁上では左肩を固定させるためか、左手でユニホームの首元付近をつかんだ。3番・フリーマンの2ランで塁を回るときも、左手はつかんだままで先制の本塁を踏み、流れを引き寄せた。 その後も肩をかばうようなしぐさは続いた。三回、二ゴロで倒れると、左手を胸付近に据えながらベンチへ。三邪飛だった七回もミートとほぼ同時に左手をバットから離した。 左肩は、2日前の第2戦で二盗を試みた際に負傷した。精密検査の結果は「部分的な脱臼」(ロバーツ監督)だった。 大谷にとって、大リーグ7年目で初めてたどり着いたワールドシリーズ(WS)。離脱する気はなかった。グループチャットでチームに「大丈夫。(第3戦は)プレーする」と連絡したという。そのメッセージをみたマンシーは「我々全員が安心した」と明かした。 第3戦もこれまでと同じ「1番・指名打者」で先発出場。いつもと違うしぐさから万全な状態でないことは明らかだったが、打席に立ち続け、九回の第5打席は死球で出塁した。 「バッターボックスにいることが、我々にとって大きな利点」という監督の期待に応え、チームはWS制覇に王手をかけた。(ニューヨーク=安藤仙一朗)
朝日新聞社