高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文4/完・質疑応答2)
政権側のメディア攻撃があったときはどうするなど、話し合われているのか?
平:ごめんなさい、15時40分までなんで、あと1人か2人。どうぞ、どうぞ。 記者:岸井さんにちょっとお伺いしたいんですが、先ほど現場の声の紹介があって、若い記者、現場の人間たちが萎縮している状況がある。それをどのように受け止めているのかということと、あとは先ほどの意見広告への感想で、まさに低俗で、あんなものは一蹴すればいいということだと思うんですが、その辺りを若い現場の人たちに向けてわれわれは何をよりどこにしてやっていくんだというふうな辺りのお話を、ちょっとしていただけたらなと。 岸井:偉そうなことは言えませんけどね、基本的にはさっきから話してるようなことは話をします、機会あるごとに。私が今出てる『サンデーモーニング』にしても『NEWS23』にしても現場にそういう意識感覚とかそういう風潮は全くありません。全くありません。むしろ積極的に問題をきちっと分析をして伝えようっていう、そういう姿勢が非常にはっきりしてる。私はそういう意味ではものすごく恵まれてきたかなっていう気はしてますけどね。 東京新聞:すいません、東京新聞のモチヅキと申します。私は新聞のほうなんですけど、テレビに関してはやっぱり民放の知り合いの記者とかから話を聞くと、安倍政権が、先ほど鳥越さんがお話、ちょっと指摘されてましたけど、トップとの会食を頻繁に行うようになって、局のトップが例えば菅さんとか安倍さんから携帯に電話入ると、携帯に俺、今ちょっと電話来ちゃったよ、みたいな、そういう空気を社長の取り巻きにいる人々が感じ取って、これはなかなか簡単に安倍さんを批判できないなみたいな、そういう2番手、3番手の幹部たちが感じ取ってそんたくして動いてる感じを、結局現場の記者たちがいかに頑張って戦って、なんとしてもこれは報道すべきだと、政権をチェックすべきだっていうふうに戦っても、結局最後はカットされたり省かれたり後回しにされたり、で、徐々に徐々にやる気を失って、発言さえも、先ほどの声で出ましたけど、できなくなってしまっているっていうような状況があって、私も聞いてる限り非常に危機的だなと感じているんですけど、こうなってくると現場のそういう志を持ってきた若手とか中堅の人たちっていうよりも、やはりトップないし経営陣、局の経営陣たちの中でやはりそうやって政権側がメディア攻撃を仕掛けてきたときにどうするべきかみたいな話し合いとか、しょっちゅう会食をするべきなのかも含めて、何か話し合ったりする場っていうのが全くないんじゃないのかなっていう気がしまして、そこら辺、トップが変わらない限りはなかなか現場の記者が戦おうとしても、もう疲れちゃうという現状になりつつあるんじゃないかなと思うんですけど、そのことについてどういうふうにしていけばなんとかその光が見えてくるのかって辺りをお3人にお聞きできればと思うんですけど。 鳥越:ないよ、何も。何もない、何もない。 東京新聞:何もない。 鳥越。うん、ありません、現実はね。現実はですよ。ただ志がある人はいっぱいいますから、記者はね。だから例えばこういう会見をするじゃないですか。こういう会見をして、それがもし皆さんが伝えてくれれば、ああ、そうなんだと、同じことを思ってる人がいるんだと。じゃあもう少しね、われわれも声を上げようというふうになってもらえればいいかな。これはまあ、この今日の会は金平さんがやっぱりなんか言おうと僕らに呼び掛けて、僕らもそうだと。この上で定期的にいろんなこと、ために言ってきたから言ってるわけ。こういうささやかではあるかもしれないけども、こういう場で現場の人たちにちょっとでも物を言うことを知っていただきたい。言ってもいいんだと。言ってもいいんだと思っても、なかなか言えないというのが現実だと思います、僕も現場よく知ってますから。ぶつぶつは言うのよ、みんな。ぶつぶつ言うけど公式の場ではなかなか言えないというのがおそらく現実です。それぐらい上からのプレッシャーというのは、おそらくテレビ局によって多少は違うけれども、相当厳しいものになっているというのは現実だと思います。