高市氏の「電波停止」発言に対する抗議会見(全文4/完・質疑応答2)
どんな放送であれば公平だと言えるのか?
共同通信:すいません、共同通信社のサタケと申します。今日はどうもなんかジャーナリズムの原理原則みたいなことをうかがって、なんかこう新鮮な思いで向かいあったんですけれども、あらためてこの視聴者とかにその点を分かりやすく伝える必要があるんじゃないかなと思いまして、ちょっとお伺いしたいんですけれども。 高市大臣は政治的公平性について、総務大臣が最終的に判断をするという発言をされた。このことについて冒頭で、この文章で問題にされてますけれども、この公平性というのをじゃあ誰が判断するのかということ。それから、どんな放送であれば公平だと言えるのかと考えてらっしゃるかということをお聞かせ願えますでしょうか。 岸井:先ほどもちょっと触れましたけれども、私の場合はどうしても新聞社の論説委員長や主筆の延長線上の中で、政治的公平性っていうのを基本的には考えていますね。これはねケース・バイ・ケースです、ものすごいケース・バイ・ケースです。ただ先ほどから言っているようにこれは権力の言いなりになるのか、権力側の暴走になるような危ない動き、発言なのかってことがまず一番大事な判断基準ですね。それをできれば批判的に分析をして、分析ですよ。批判的に分析をして、きちんと見出しも考える。非常に大事なことですよね、そうでないと非常に誤解を与えてします。 それからもう1点言いたいことは、視聴者やなんかに言いたいのは先ほども言った言葉ですけども、公平、公正っていう言葉にだまされちゃいけないんですよ。これは政治的公平、公正だけは全く違います。これを判断するのは国民であり、そして事実をきちっと伝え、チェックする、メディアがやる。で、メディア全体はBPOが、それを公平か公正かを判断するということですね。絶対に権力が判断しちゃいけないことです。あってはならないことです。 記者:一番岸井さんを批判された放送法遵守を求める会はスタンスごとに、例えば安保法案の反対の立場から何分とかそういう、時間で計ろうとしたりする人たちもいますけど、それは間違い。 岸井:全然、間違いだし、ああいう低俗なあれにコメントするのは時間の無駄だと思っているんですけども、だけども少なくともやっぱりなんて言いますかね、安保法制については私、まともに良心的な政治記者なら、これだけ問題があって憲法違反で、自衛隊のリスクが一気に高まるっていう。戦後の憲法体制、安保法制体制ががらっと変わる、180度変わるんですよ。それはあんな形で反対の多い中で強行採決していいことですか。誰が考えたって当たり前のことですよ、批判するのは。それは駄目なんて言ったらそれはもう、メディアは成り立ちませんよね。 金平:ごめんなさい、はい、どうぞ。