故国を捨てるベネズエラ国民 ダリエン地峡を越えて米国へ
ラハス・ブランカス、パナマ、9月27日 (AP) ― ダリエン地峡は南北アメリカ大陸をつなぐ地峡部分で、南米コロンビアと中米パナマの間に広がる沼地や熱帯雨林が残る地帯だ。 自国の大統領選挙の結果、変革への希望を失ったベネズエラ市民の多くが、「希望の国」米国を目指して、敢えて危険を承知でこの地峡を越えてパナマ側に渡る。 昨年は記録的な50万人以上が、米国を目指してこの地峡を越えたが、その6割以上が経済的・政治的混乱から逃れてきたベネズエラ人だった。 その後、ベネズエラからの移民は国境沿いでは記録的な水準から減速したが、一部の人々にとっては、争点となった7月の大統領選挙の結果と、それに続く国家弾圧が忍耐の限界となった。 ベネズエラ人は何年も経済危機から逃れ南米諸国に向かうことが多かったが、オートバイから家電製品まで、あらゆるものを売りながら、危険な米国への旅を始めたのはごく最近のことだ。 ダリエン地峡を通過する移民の割合はベネズエラ人が圧倒的に多いが、昨年のような記録的なレベルに比べれば、移民の流れは減速している。 パナマ国家移民局によると、今年最初の9カ月間に地峡を渡った移民は、前年同期比35%増の約26万人だった。 ここ数カ月の間に入国した75%がベネズエラ人であり、昨年および2024年の最初の数カ月に記録された60%強よりも高い割合だ。 (日本語翻訳・編集 アフロ)