せっかくいい大学に行かせたのに…〈年金月7万円〉67歳・毒母、慶大卒・商社勤務の娘からの仕送り〈月15万円〉で謳歌していた“羽振りのいい老後”が突如終焉。発端は年の瀬に届いた「戦慄のLINE」【CFPの助言】
大手総合商社に就職した美希さんに、友里さんがした「驚きの要求」
美希さんは、大学生活の4年間、勉強とアルバイトに追われる日々を過ごしました。学費を少しでも補うために、週末や夜間もアルバイトに明け暮れ、勉強は深夜や早朝になります。友達と遊ぶ時間はほとんどありませんでした。どれだけ疲れていても、「ここで頑張らなければ未来がない」と自分に言い聞かせ、ひたすら努力を続けました。 そんな苦労を乗り越え、美希さんは大手総合商社への就職を決めました。この知らせを聞いた友里さんは大喜びです。「これで老後も安泰ね!」 美希さんの就職先は誰もが知る一流企業で、1年目の年収は500万円と、若手社員としてはかなりの高水準です。これを知った友里さんは、美希さんに給料が振り込まれるなり、こういいました。「毎月15万円、仕送りをお願いね」。 美希さんは内心、「まだこの人に貢がなくちゃいけないのか」と嫌悪感をもよおしましたが、反発してもムダだと思い、その提案を受け入れました。 すると、友里さんは驚くことに、長年続けてきた仕事を辞めてしまったのです。「これで、娘の仕送りだけで生きていけるわね」。 友里さんは美希さんからの「仕送り」を生活費に使うだけでなく、余った分は自身の趣味やちょっとした贅沢に使うようになりました。
もう、限界です…38歳になった長女から来た「戦慄のLINE」
月日が経ち、67歳を迎えた友里さんは、65歳から受給している毎月7万円の年金と、美希さんからの仕送り15万円で、なに不自由ない生活を送っていました。高級スーパーでの買い物や、趣味に時間を費やす日々も、もう慣れたものです。「あのとき苦労してお金をかけた甲斐があったわ」……羽振りのいい暮らしは、友里さんにとっては“幸せそのもの”でした。 しかし、その年の暮れ、友里さんが買い物袋を両手に提げて家に帰ると、リビングがやりすぎなほど綺麗に片付けられています。友里さんが驚いていると、ポケットからLINEの通知音が鳴りました。 メッセージの送り手は、娘の美希さんでした。 「このたび結婚することになりました。お相手は同僚の方で、アメリカ人です。今後は海外で生活することになるので、これ以上仕送りをすることはありません」。 「これまで勉強ばかり強いられ、褒められることもなく、いつも叱責されるばかり。あのころのことは忘れられないし、今も、これからも、許すことはないと思います。そして、社会人になったあとも当然のように仕送りを要求するあなたに、ずっとうんざりしていました。もう、限界です。この連絡をもって、親子の縁を切らせていただきます」。 ずっということを聞いてくれていた長女からの思わぬ「反撃」に、最後の一文を読み終えた友里さんは絶句。しばらく呆然と立ち尽くすしかありませんでした。 その後、美希さんからの連絡は途絶えました。毎月1日に振り込まれていた15万円の仕送りもなくなり、友里さんの生活は一変します。 「月7万円で生活なんてできない。家のことも全部彼女に任せていた。貯金もほとんどないし、どうすれば……」 今後の生活の見通しが立たず、途方に暮れる友里さんです。
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